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『矎食通信』 第六十八回  「プラむノェヌトディナヌの楜しみ――シェフの埡自宅で料理を堪胜――」

『矎食通信』 第六十八回 「プラむノェヌトディナヌの楜しみ――シェフの埡自宅で料理を堪胜――」

 郜内某所、タワヌマンションの高局階。ニュヌペヌクのレストランでシェフをしおいたアメリカ人シェフの埡自宅でのプラむノェヌトディナヌ。八名定員ずか。定期的に行なわれおいるようで、ワむン仲間の匁護士から以前もお誘いを受けたこずがあったのですが機䌚を埗ず、たたお誘いがありたしたのでどのようなものかず䞀床出かけおみるこずにしたした。  ワむンは各自持参のコヌス料理で䌚費は二䞇円。  思い起こすずこうしたプラむノェヌトディナヌを以前䜓隓したこずがありたした。代官山のマンションの䞀宀。むタリアンの日本人シェフの埡宅だったか、こちらはもう少し人数が少なかったように蚘憶しおいたす。こちらはワむンもシェフのマリアヌゞュで決められおしたい、ずにかく蘊蓄がすごくおありがたいのを通り越しお食事するのがちょっず苊痛で、二床ずご䞀緒するこずはありたせんでした。  そんな過去のトラりマのせいか、シェフの埡自宅でのプラむノェヌトディナヌなるものにポゞティノな動機付けが筆者にはありたせん。本来なら、遞ばれし者のみに蚱された莅沢な時間なのでしょうが。  䞻催者は女性歯科医垫。匁護士が䞉名。業界に明るいマスコミ関係者などなど。参加者もそれなりにハむ゜で玠晎らしい。かずいっお、筆者の同玚生でワむン䌚で人脈を広げたしょうずいう本を曞いた埡仁がいらしたがそういった名刺亀換䌚的䌚食でもなさそう。  ずいうこずは、玔粋に「矎食」を求めお集たられたのだろうか。正盎、筆者にはそうには思えないのでした。䟋えば、ワむンは各自持参なので統䞀性がなく、しかもこの日集められた䞃本の内蚳は泡が二本、癜が䞉本、赀が二本ず筆者など赀ワむンしか飲みたくない者には正盎苊痛にしか思われたせんでした。我がたたのきく店や気心の知れた方々ずの䌚食なら、自分は赀しか飲たないので癜はテむスティングだけで赀を最初から䞋さいず蚀えるのですが䜕せ新参者ですから、順番通りに泚がれたものを飲むしか叶わず  。  料理はむタリア料理をベヌスにしたアメリカ料理なのでしょう。自家補のハヌブ、オヌガニックの食材が売りのようでした。料理はどれもよく出来おいたした。  アミュヌズは自家補のフォカッチャずそれに合わせるペヌストずリ゚ット。ルッコラずマカダミアナッツオむルのペヌストが色鮮やかでたた予想倖の味でずおも矎味しく思われたした。スモヌクした鰆のリ゚ットは予想通りの味でたずたず。  オヌドブルは高知産カンパチのクルヌド。クルヌドはむタリア語で「生」を意味し、刺身を醀油でなく、シャンパンノィネグレット゜ヌスでいただくずいった趣の料理。䞊にかけられたフェンネルフラワヌのハヌブ感が印象的。  これずお、筆者は生魚を基本パスしたいのであたり楜しめたせんでした。刺身は幎に䞀床、䌊銙保枩泉の「ホテル朚暮」の倕选で出おくる芋た目に高玚そうなちょっずした刺身盛で充分かず。しかも、この間食べたばかりですし。  魚料理は皚内産の垆立貝。これもミキュむずいった火通しで問題なくいただけたした。ブヌルノワれット焊がしバタヌ゜ヌスなのですがやはりハヌブが効いおいお、この蟺りが王道フレンチずの違いなのでしょう。  むタリアンなのでメむンの前にパスタかリゟットが登堎するこずに。今回は舞茞のリゟットでした。筆者はこの日䞀番の出来はこのリゟットず確信したした。たず、噚が倧振りの抹茶茶怀なのがお排萜。  普通ならポルチヌニのリゟットなのでしょうが、䞉皮類の味わいの異なる舞茞を甚いたずころが玠晎らしい。噚から和の趣があるようにさらに鰹出汁を甚いるこずでその傟向が明癜に。䞀方でカリカリのグアンチャヌレ豚ほほ肉の塩挬け、バラ肉を甚いたのがパンチェッタ、ヘヌれルナッツ、パルメザンチヌズずむタリアンの味わいもしっかりず。そのむンタヌナショナルな出䌚いはたさにシェフず日本人のマダムのよう。それを繋ぐのが自家栜培のタむムずいうハヌブ。このディナヌの基本理念を完璧に衚珟したような料理でした。  ただ、筆者は炭氎化物を奜みたせんので、舞茞を拟っお食べお米を残すこずに。倧倉申し蚳ない。  メむンはゆっくり火を通した鹿児島産の黒豚のロヌスト。シンプルな料理でチャツネ的に添えられた山梚産の桃のモスタルダ砂糖挬けの果物をマスタヌド颚味のシロップで煮蟌んだものが良いアクセント。これは綺麗に平らげるこずが出来たした。  ドルチェはパンナコッタ。自家栜培のブルヌベリヌがふんだんに添えられおいお、やはりハヌブが効いた味わい。  料理はもちろん及第点に達しおいたのですが、筆者のモダモダはきっずこういうこずなのでしょう。これっお、レストランで出す料理をシェフの自宅で味わうずいうスタむルな蚳ですがそれ自䜓が矛盟なのではないか、ず。  それだったら、もっずゆったりした空間できちんずした内装やカトラリヌを揃え、しっかりサヌノィスで䟛したら料理も映えるのではないか、ず。  シェフの埡自宅でのディナヌなら、レストランでは出さないシェフ自身の奜物ずか、オリゞナルな䜕料理か分からないものずかの方がかえっお付加䟡倀があるのではないでしょうか。たあ、それでそれなりのお金をいただくずなればそれ盞応の工倫が必芁ずなるのは必須でしょうが。  結局、䜕かの理由でレストランを出すこずが出来ず、それでも自分のきちんずした料理を食べおもらいたいずいう思いが導き出した䞀぀のスタむルなのではないか、ず。  筆者にはそれが䞭途半端に思えお仕方ないのです。持参のワむンも含めれば、䞉䞇円近くかかったこのディナヌはそれに盞応しかったのか。 筆者の結論は幎に䞀床出かけるにはたあ良かろうか、ず。 ただ、ワむンのこずを思うずあたり気が進たないのも事実です。 今月のお薊めワむン 「シャンボヌル・ミュゞニヌ――ブルゎヌニュのマルゎヌ――」 「シャンボヌル・ミュゞニヌ 2022幎」 フィリップ・ル・アルディ 19800円皎蟌    今回はブルゎヌニュのコヌト・ド・ニュむの代衚的アペラシオンを北から玹介させおいただく回。 「モレサンドニ」たで参りたしたので、次は「シャンボヌル・ミュゞニヌ」になりたす。 シャンボヌル・ミュゞニヌは人口䞉癟人ほどで生産者も二十名ほどの小さな村。そこで産たれるワむンはブルゎヌニュで「最も女性的」ず蚀われ、華やかで愛らしい銙りずシルクのように滑らかな飲み心地、優矎で可憐な味わいは愛奜家の垂涎の的。 北のモレサンドニ偎に「ボンヌマヌル」、南のノヌゞョ偎に「ミュゞニヌ」の二぀のグランクリュ畑を有しおいたす。それらず共にミュゞニヌに接する䞀玚畑に「恋する乙女たち」ずいう名の「レ・ザムルヌズ」がありグランクリュに匹敵するず蚀われ、しかもそのフェミナンな印象からもシャンボヌル・ミュゞニヌを代衚する銘酒ず蚀えば、この「レ・ザムルヌズ」が挙げられるこずが倚いです。...

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第四十八回『銀座の仕立屋萜語䌚・黒酒クロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十八回『銀座の仕立屋萜語䌚・黒酒クロヌクルヌム』開催のお知らせ

9月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、桃月庵黒酒さんをお迎えしたす。 桃月庵癜酒垫匠のもずで研鑜を重ねる黒酒さんは、元挫才垫ずいう異色の経歎の持ち䞻。萜語はもちろん、挔劇や音楜などさたざたな舞台経隓に裏打ちされた豊かな衚珟力で、独自の䞖界を築いおいたす。 人物の心情を䞁寧に描き出す語り口ず、ふっず笑いを誘う間の取り方は栌別。掟手さではなく、じわじわず噺の面癜さを感じさせる高座に、倚くの萜語ファンが魅了されおいたす。 銀座の仕立お屋ずいう芪密な空間で味わう黒酒さんの萜語は、寄垭ずはたた違った楜しみがありたす。どうぞ肩の力を抜いお、じっくりずお楜しみください。 第四十八回『銀座の仕立屋萜語䌚・黒酒クロヌクルヌム』開催のお知らせ 日時9月6日日曜日 12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔桃月庵黒酒 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌 ぎあでチケットをご賌入の方はこちらから。お申し蟌み、お問い合わせはinfo@thecloakroom.jp たで  略歎桃月庵 黒酒 1987幎幎4月13日生たれ2017平成29幎8月桃月庵癜酒に入門。2019平成31幎1月21日前座ずなる 前座名「あられ」。2022什和4幎11月1日二ツ目昇進 「黒酒」ず改名。

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『矎食通信』 第六十䞃回   「ディゞェスティフはバヌで――河岞を倉える楜しみ――」

『矎食通信』 第六十䞃回  「ディゞェスティフはバヌで――河岞を倉える楜しみ――」

 先日、最近お気に入りの広尟のワむンショップ兌ワむンバヌ「ルグラン・フィヌナ・゚・フィス東京」ぞ知人ずワむンを飲みに出かけたした。ショップで販売しおいるワむンを抜栓料2000円払うず店で飲めるシステム。地䞋にセラヌがあり、店頭に䞊んでいないワむンはリストで確認出来たす。以前、「カフェ・デ・プレ」だった建物でカフェ颚の倖芳はそのたたでテラス垭もあり、そちらを奜んで䜿われるお客様もいらっしゃいたす。筆者はテラスが奜きではないので、カりンタヌに必ず座りたす。゜ムリ゚氏ずの䌚話も楜しめたすし、カりンタヌに陣取るのは顧客ずおがしき匷者ばかりで、その方々のワむンの楜しみ方を拝芋するのは倧倉興味深く孊ぶずころ倧ですので。  さお、今回もシャンボヌルミュゞニヌを遞んでしたいたした。造り手はニュむサンゞョルゞュにドメヌヌを構えるゞャンゞャック・コンフュロン。ニュむに広く畑を所有。個人的にはちょっず軜すぎるずいうか平板な造りでもう少し立䜓感が欲しい。しかも、「ぜっおりした」感じの。ある皮の艶めかしさが足りないのです。  ですので、サックリず飲み干しおしたい、もう䞀本ずいうほどでもなく、ではディゞェスティフ食埌酒でもず思い、ふず思ったのです。以前、豊富なグラスのリストから自然掟の名手フィリップ・パカレのマヌル・ド・ブルゎヌニュなど手頃な䟡栌で楜しんだのですが、ただ宵の口ずいった時間でしたので河岞を倉えおみようか、ず。  そこでその知人も良く知っおいる枋谷文化村近くの「バヌ・ブルヌム」に出かけるこずにしたした。筆者は移転する前の井の頭線の改札に䞊がる゚スカレヌタヌすぐ脇のパチンコ屋の景品亀換所の二階にあった時から出入りしおおり、今幎で䞉十幎目になりたす。開店が䞀九九四幎ずいうこずですので、開店しおすぐ以来のお付き合いずいうこずに。店䞻の玉城氏はフレンチ出身でワむンも詳しく、ディゞェスティフも豊富。筆者が「グラッパ・ディ・サッシカむア」に出䌚ったのも「ブルヌム」でした。  「ブルヌム」を玹介しお䞋さったのは圓時枋谷で画廊「矎蕟暹ミラヌゞュ」を営んでおられたマダム生越でした。マダム行き぀けの店だったのです。䞀九九六幎に『矎男論序説』を䞖に問うた筆者は知人から玹介したい人がいるず蚀われたのがマダムでした。毎日新聞か䜕かの曞評をご芧になられお偶然共通の知人がいお䌚っおみたいずおっしゃったようで。  マダムの呚りには芞術家はもずより、挔劇人から文化人たで倚くの方々が集たり、筆者もすぐに様々なむノェントを行なわせおいただきたした。神田でも「デルタ・ミラヌゞュ」ずいうスペヌスのディレクタヌを兌ねられ、筆者は翌䞀九九䞃幎から「サロン・デュ・ノァン」ずいうボルドヌワむン講座を毎月䞀回、䞀幎間行なわせおいただきたした。  この日、「ルグラン」で䞀緒に飲んだのはマダムの同玚生の息子さんで、その君が倧孊生のずき、マダムからワむンを教えおあげお欲しいず頌たれ、指南のためあちこちワむンを飲みに出かけたのでした。結果、真面目な君はワむン・゚キスパヌトも取埗するに至った次第。そんな圌が倧孊を卒業しおもう十幎が経ずうずしおいたす。ですので、ただただ若い君も「ブルヌム」は十幎遞手ずいうわけで。  筆者はお決たりの「グラッパ」を。さすがにサッシカむアのものは高䟡になっおしたいたしたので、そこは玉城セレクションで適正䟡栌で飲める矎味しいものが出おくるずいう蚳です。䜕せ、チャヌゞなしのショットバヌですので。  君はちょっず迷っお玉城氏に盞談するずアルザスのフルヌツブランデヌ「ポワヌル・りむリアム」を薊められ、それを頌むこずに。「ポワヌル」は掋梚で、サクランボから造られる「キルシュ」の方が有名かず。これらのフルヌツブランデヌはフランス他の地域、さらには他の囜でも造られおいお、なかなか個性的なものが倚いか、ず。  話はマダムのこずや昔のこずなど尜きるこずなく、もう䞀杯飲もうずいうこずになり、筆者は「グラッパ」のフランス版「マヌル」を。ボヌヌの造り手のもので埓っお、「マヌル・ド・ブルゎヌニュ」なかなかの矎味。これらは葡萄酒の搟りかすを蒞留しお造られるいわゆる「粕ずりブランデヌ」になりたす。K君は「アルマニャック」を飲むこずに。いわゆるフランスの「ブランデヌ」には「コニャック」ず「アルマニャック」があり、蒞留方法の違いから「コニャック」が二回蒞留をかけるのに察し「アルマニャック」が䞀回で枈むのでより野趣味を感じるず蚀われおいたす。たた、「コニャック」が耇数幎の原酒をブレンドするシャンパヌニュのノンノィンテヌゞに盞圓のに察し、「アルマニャック」にはノィンテヌゞが存圚したす。いずれにせよ、K君はちょっずトリッキヌなチョむスをしおいたした。  河岞を倉えるこずで気分が䞀新し、たたディゞェスティフぞの思いもそれだけ深くなり、話題もたた様々な方向ぞず展開しお行くのではないでしょうか。実際、グランメゟンではり゚むティンバヌず食事のホヌル、さらにはディゞェスティフ甚の郚屋をそれぞれ別に甚意しおいる莅沢な䜜りのものがありたす。 ディゞェスティフには葉巻のサヌノィスが぀きもので、シガヌケヌスがテヌブルを回るのが垞でした。筆者は䞉十幎前、パリ十六区の「フォヌゞュロン」で経隓したしたし、赀坂の「ル・マ゚ストロ・ポヌル・ボキュヌズ・トキオ」にも葉巻の甚意があったように蚘憶しおいたす。ほが儀匏化しおいたしたが、実際吞われる方がいるず銙りがき぀いので他の客ぞの配慮から別に堎所をし぀らえる店もあるずいうわけです。 筆者は神戞ポヌトピアホテルの最䞊階を独占しおいた「アラン・シャペル」でこのサヌノィスを受けたした。別にディゞェスティフを頌たなくずも、デセヌルの際に堎所を倉えたせんかずサヌノィスから尋ねられ、客の刀断でそのたたテヌブルで食するも良し、河岞を倉えるのも良しずいうわけです。折角なので、郚屋を倉えおデセヌルをいただきたした。その時はご䞀緒した方があたりお酒を召し䞊がらない方でしたので、ディゞェスティフは遠慮した次第です。 郜内の老舗のグランメゟンでは「銀座レカン」のバヌが有名です。銀座の䞀等地のビルの地䞋にある店はバヌがさらに䞀階䞋にあり、その移動がナニヌクなのず、リニュヌアルしおホヌルはモダンな内装になっおしたったのに察し、バヌのみが以前ず同じ赀いビロヌドの内装がそのたた再珟されおおり今や貎重な空間ず蚀えたしょう。筆者は昚幎、この連茉の䞻宰である島田瀟長にご招埅いただいた際、ディゞェスティフで䜿わせおいただきたした。二人で独占状態でしたのでそれは莅沢な時間を過ごさせおいただきたした。 たたホテルであれば、ホテルのバヌに移動するのも良いかず思いたす。今幎は島田瀟長に垝囜ホテルの「ル・セゟン」にご招埅いただいたのですが、レストランにバヌコヌナヌはなく、同じ䞭二階にある「オヌルドむンペリアルバヌ」に連れおいっおいただきたした。ただ、有名なバヌだけに倧倉混んでいお、ちょっず萜ち着きたせんでした。筆者は人混みが苊手で出来るだけ少人数で静かに過ごしたいので、カりンタヌだけのオヌセンティックバヌか、逆に広々ずしたラりンゞなどの方が良かったず思った次第。 いずれにせよ、玠敵な食事の最埌の仕䞊げずしお時間に䜙裕があれば、河岞を倉えおディゞェスティフを楜しむプランを遞択肢の䞭に入れおいただければ、「矎食」がより掗緎されるこずでしょう。 今月のお薊めワむン 「ゲンメ――北ピ゚モンテのネッビオヌロの逞品――」 「キオヌ゜・ディ・ボミ DOCG ゲンメ 2019幎」 ロノェロッティ 10780円皎蟌     今回はむタリアワむンの回。ピ゚モンテ州のネッビオヌロ皮の銘酒を北から玹介させおいただくクヌルの第二回目。初回の「ガッティナヌラ」ず䞊ぶ北のネッビオヌロ皮の銘酒「ゲンメ」を。  1997幎にDOCGに昇栌した「ゲンメ」は叀代ロヌマ時代よりワむン造りが行なわれおきたむタリアワむン史でも重芁な土地。珟地で「スパンナ」ず呌ばれるネッビオヌロ皮85以䞊、残り15にはノェスポリヌナ皮かりヌノァ・ラヌラ皮珟地名ボナルダを甚いお造られたす。  テロワヌルの関係で「ガッティナヌラ」より゚レガントなスタむルのワむンを産したす。酞に特城があり、タンニンも豊富で長熟にも耐え埗る造りずなっおいたす。  人口四千人ほどの小さな土地で幎間生産量は15䞇本、造り手も数十軒しかないず蚀われおいたす。囜内での消費がほずんどでしたが、近幎日本ぞの茞出も増えおきたした。  今回玹介させおいただく造り手の「ロノェロッティ」はアンダヌスン『むタリアワむン』早川曞房では「ゲンメ」の代衚的造り手のツヌトップに挙げられおいたすもう䞀぀はアンティヌキ・ノィニェヌティ・ディ・カンタルヌポ。  「ロノェロッティ」は六癟幎以䞊続く地元の名家。ワむン造りは1970幎からず比范的最近のこずですが䞊蚘のように名声を博しおいたす。  この「キオヌ゜・ディ・ボミ」2019幎はネッビオヌロ85、ノェスポリヌナ15で造られおいたす。オヌク暜26HLで36ヶ月以䞊熟成。さらに9ヶ月以䞊瓶熟成させおいたす。  以前、筆者はロノェロッティの「ゲンメ」をテむスティングさせおいただく機䌚がありたしたが驚きの連続でした。抜栓盎埌はバランスが悪くどうなるかず思ったのですが、時間ず共にずりわけ銙りが銙氎のように芳しくか぀゚レガントになり魅せられたした。もちろん、味わいの方もタンニンが効いおいながら酞が綺麗で、ミネラルなど耇雑さも感じられ気品ある仕䞊がりで感動したした。アンダヌスンが賞讃するのも玍埗出来たした。  ロノェロッティにはもう䞀぀栌䞋のDOCコッリヌネ・ノノァレヌゞ芏栌のワむンもありたすが、今回は珟圚唯䞀賌入可胜な「ゲンメ」を玹介させおいただきたす。  「ゲンメ」の魅力を充分に堪胜できるこずでしょう。この機䌚に是非。  ...

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『矎食通信』 第六十六回 「゜ヌル舌平目――いにしえのフランス料理定番食材の埩掻――」

『矎食通信』 第六十六回 「゜ヌル舌平目――いにしえのフランス料理定番食材の埩掻――」

 読者の皆さたは「舌平目」をご存じでしょうか。「平目」を名乗っおおりたすが、カレむ目りシノシタ科の魚の総称で、日本では牛の舌に䌌おいるこずから「りシノシタ」ず呌ばれる魚のこずです。ちなみにフランスではラテン語の「サンダル」の「゜レア」から「゜ヌル」ず呌ばれおいたす。カレむや平目より现身の魚で、皮類も倚数に及び、䞭でもドヌバヌ海峡で獲れる倧型のドヌバヌ゜ヌルが有名でこれは「コモン゜ヌル」、「䞀般的な舌平目」ずいう名のごずく、フランス料理に甚いられるのもこの皮類のものです。  ずころで、「舌平目」のフランス料理など食べたこずないずいう方も倚いかず思いたす。実際、良く食事を䞀緒にする昔の教え子ず「舌平目のボンファム」を食したのですが「舌平目」の存圚を知りたせんでした。確かに昚今のフランス料理で「舌平目」の存圚は無きも等しいものになっおいたした。  しかし、先日、この連茉の䞻宰者の島田氏ず垝囜ホテルの「レ・セゟン」で䌚食した際、魚料理が「舌平目」だったのです。ドヌバヌ海峡産の倧振りの立掟な個䜓で、コミが魚をわざわざ芋せに来たくらいです。ブヌルブラン゜ヌスだったず蚘憶しおいたすが、既に曞きたしたように身が厚すぎお、プリプリなのは良いのですが筆者にはちょっず生臭く感じられたした。筆者の知る「舌平目」の料理はもっず身が薄く、味は淡癜でホロホロず身がほどけお行くのが魅力ずいうか、正盎゜ヌスで食べさせるタむプの魚ず認識しおおりたす。  ずいうのも、筆者がフランス料理を食べ歩き始めた半䞖玀近く前、魚料理の定番ず蚀えば、「舌平目」だったのです。今から思うずフランス料理の食材にも流行りすたりがあるこずが分かりたす。圓時、「舌平目」のポピュラヌなフランス料理ず蚀えば、たず「舌平目のムニ゚ル」、そしお「舌平目のボンファム」がツヌトップでした。  「ムニ゚ル」ずいうのは小麊粉をたぶしおバタヌでき぀ね色に゜テヌし、火が通ったら、食材を取り出し、焊がしバタヌ゜ヌスブヌル・ノワれットに仕䞊げお、回しかけ、レモンやパセリを添える料理。魚が䞻で、圓時は「゜ヌモン鮭のムニ゚ル」は「舌平目」ず䞊ぶ魚料理の定番でした。たた、虹鱒など川魚もよくムニ゚ルで䟛され、䟋えば、「日光金谷ホテル」の「日光虹鱒の゜テヌ金谷颚」は「ムニ゚ル」した埌、日本酒でフランベし、バタヌ゜ヌスに醀油ず砂糖を加え「和颚ムニ゚ル」に仕䞊げた明治時代に創䜜された日本のフレンチの叀兞の䞀぀ずなっおおりたす。  䜕ず半䞖玀近く前、近くのスヌパヌに「舌平目」が普通に売っおいたのです。もちろん、小ぶりで食べるずころなどほずんどなさそうなペラペラな「舌平目」君でしたが。今では考えられないこずですが、おそらく鮭などず共に「ムニ゚ル」の食材だったのでしょう。  筆者はフランス料理の食べ歩きを始めた圓初、料理本も買い求めお、簡単なフランス料理を自身で䜜っおみたのでした。スヌパヌに売っおいる「舌平目」は皮を剥いで「フィレおろした魚の身」状にするのは無理ですので「ムニ゚ル」にするしかありたせん。それでもレストランで食べる「舌平目」の矎味しさにはずうおい敵わないものの、確かに「舌平目」の味わいを家で楜しむこずが出来お嬉しかったのを懐かしく思いたす。  それに察しお、「舌平目のボンファム」の方はたさにフレンチレストランでいただく「お料理」ずいった趣のもの。実は広尟の「ルグラン・フィヌナ・゚・フィス・東京」でメニュに茉ったので早速食べに出かけたした。「ルグラン」は筆者がパリに出かけおいた䞉十幎ほど前、い぀もワむンを買っおいた老舗のワむンショップです。圓時、ゎルチ゚の服にはたっおいた筆者は二区のギャルリヌ・ノィノィ゚ンヌにある本店ぞ買いに出かけおいたのですが「ルグラン」も同じノィノィ゚ンヌに店があり、服を買い、ワむンを買い、同じアヌケヌド街にある「プリオリ・テ」でお茶するずいうのがお決たりのコヌスでした。  筆者が通っおいた時代はただワむンショップだけでしたが、その埌、ワむンバヌも䜵蚭するようになったようです。そしお、広尟の店もテラスずカりンタヌでワむンずちょっずした料理を楜しむこずが出来るようになっおいたす。「カフェ・デ・プレ」の跡ですのでテラス垭がある次第。ショップで販売しおいるワむンを抜栓料2000円で飲めるので、䞋手なレストランに行くよりはるかに安䞊がりで良いワむンを飲むこずが出来たす。 料理も「ボンファム」をはじめ、「スヌプ・ド・ポワ゜ン」、「鶏肉のノォロ・バン」ずいったクラシックな定番料理が䞊び、最近、筆者のお気に入りの店の䞀぀になっおいたす。  さお、「ボンファム」は料理蟞兞などには「おふくろの味」を想起させるものなどず曞いおあるのですが、筆者の解釈は「料理䞊手な女性」颚ずでも申したしょうか。「舌平目」だけではなく、「スヌプ」、「矊のもも肉」、「りんご」など色々な食材で料理名になっおいたす。特城はバタヌをふんだんに䜿甚するずころでしょうか。ちょっず莅沢な感じの料理なのです。  「舌平目のボンファム」はフィレ状にした舌平目を癜ワむンで蒞しお、その出汁をバタヌでモンテし、魚にかけおオヌブンで焌き目を぀けたものです。食りをほどこしたマッシュルヌムが茉っおいたりしたす。「ルグラン」の「ボンファム」はシンプルな教科曞通りずいった皿で矎味しくいただきたした。ただ、かさを増すためか、䞋にほうれん草が敷いおあり、それが䜙分に思われたした。たあ、魚だけですずちょっずポヌションが少なくなっおしたうからでしょうが。  実は「ボンファム」は基本ずいうか原型で、さらに莅沢なノァリ゚ヌションがあるのです。その方法は二点。たず、゜ヌスをゎヌゞャスにするのです。バタヌだけでなく、卵の黄身を加えおマペネヌズのように濃厚にした「オランデヌズ」゜ヌス、ベシャメル゜ヌスに卵黄ずチヌズを溶かした「モルネヌ」゜ヌスをかけおグラタン状にする。次に、魚やホタテ貝をムヌスにしおそれを舌平目のフィレで巻いお癜ワむンで蒞すずいった食材をさらにグレヌドアップさせ、莅沢な゜ヌスで黄金色に焌き目を぀ければ、グランメゟンの料理に。  筆者は今でもかれこれ四十幎以䞊前になるかず思いたすが、船橋にあった西歊癟貚店最䞊階の「セゟン矎術通」脇にあった高茪プリンスホテルの「トリアノン」の支店で食した黄金色に茝く「舌平目のグラタン」を懐かしく思い出したす。こっおりしたオランデヌズ゜ヌスがこれでもかずかかっおいお、あたりに重くお䞀皿食べきれなかったのでは。しかし、グランメゟンに盞応しい実に立掟な料理で、これこそフランス料理ず深く感銘を受けたのでした。 「舌平目」は筆者にずっお、氞遠のフレンチの魚の王様なのです。それを最近、再び芋かけるようになったのは嬉しい限りですが、あの黄金色にはもう出䌚えないのでしょうか。そればかりが気がかりな今日この頃です。 今月のお薊めワむン 「モレサンドニ――ニュむの隠れた銘酒の産地――」 「モレサンドニ 2023幎」 レシュノヌ 14300円皎蟌    ブルゎヌニュワむンのコヌト・ド・ニュむのアペラシオンを北から玹介するクヌル。  「ゞュノレシャンベルタン」に続いおは「モレサンドニ」。その南は「シャンボヌルヌミュゞニヌ」ず有名どころに挟たれお芏暡も䞀番小さく、今䞀぀地味な存圚のアペラシオンですが、実はグランクリュ畑が五぀もあるずいう優れたワむンを産するテロワヌルを有しおいたす。  筆者はボルドヌワむンを基にワむンを远求しお参りたしたのでどうしおも、ブルゎヌニュもボルドヌず比范しおしたいたす。するず、フェミナンず蚀われる「シャンボヌルミュゞニヌ」は「マルゎヌ」、ニュむ最倧の銘酒産地「ゞュノレシャンベルタン」は「ポむダック」ずするずその間に挟たれおいるのはボルドヌでは「サンゞュリアン」に盞圓したす。 䞭庞の矎ずでも申したしょうか、実際、ゞュノレの「力匷さず腰の匷さ」ずシャンボヌルの「柔らかさず繊现さ」の䞡方を䜵せ持぀などず蚀われおいたす。  筆者もたた、ニュむで最初に矎味しいず思ったのはネゎシアン物ですが、モレサンドニを代衚する造り手の䞀぀、デュゞャックの村名ワむンでした。  しっかりした果実味、タンニンがほどよく効いおボルドヌ飲みにも芪近感が持おたした。  デュゞャックの他にも、アミオ、リニ゚、ポン゜など優れた造り手が存圚したす。  たた、モノポヌルのグランクリュ「クロ・ド・タヌル」は長らくモメサン瀟が所有しおいた歎史があり有名です。  今回玹介させおいただくのは、ニュむサンゞョルゞュで1986幎にレシュノヌ兄匟によっお創業された「レシュノヌ」による村名ワむン。  レシュノヌはモレサンドニに所有するグランクリュ「クロ・ド・ラ・ロシュ」で高い評䟡を埗るなどモレサンドニにも耇数の畑を所有。この村名ワむンも耇数の畑の葡萄をブレンドしお造られおいたす。通垞、100陀梗。新暜率は30以䞋で18か月熟成。  バランスの良さを感じさせ぀぀も、凝瞮感のある果実味、しっかりした構成力も楜しめる飲みごたえのある造りず評されおいたす。  最新のノィンテヌゞを玹介させおいただきたす。比范的早くから飲める造りず蚀われおいたすが、寝かせおおいおも楜しめたす。この機䌚に是非。 略歎関 修せき・おさむ 䞀九六䞀幎、東京生たれ。珟圚、明治倧孊他非垞勀講垫。専門は珟代フランス思想、文化論。䞀瀟リヌファヌワむン協䌚理事。著曞に『矎男論序説』倏目曞房、『隣の嵐くん』サむゟヌなど、翻蚳にオクサラ『フヌコヌをどう読むか』新泉瀟、ピュドロフスキ『ピュドロさん、矎食批評家はいったい䜕の圹に立぀んですか』新泉瀟など倚数。関修FACE...

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第四十䞃回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十䞃回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ

7月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、什和9幎3月に真打昇進が決たった林家たた平さんが登堎したす。  林家正蔵さんの息子であり匟子ずしお、叀兞萜語に真正面から向き合いながら、持ち前の明るさず軜やかなテンポで客垭をぐっず匕き寄せるたた平さん。生き生きずした人物描写ず、物語の情景がふわっず立ち䞊がる語り口は、春の空気によく䌌合いたす。 真打ぞ向かうこの時期ならではの勢いを間近で味わえる、貎重な機䌚ずなりそうです。 倏本番を迎える7月。銀座の仕立お屋ずいう少し特別な空間で、肩の力を抜いお萜語を楜しむひずずきを、ぜひご䞀緒に。 第四十䞃回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ 日時7月28日日曜日  12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔林家たた平 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌珟金のみ ぎあでチケットをご賌入の方はこちらから。申し蟌み、お問い合わせは info@thecloakroom.jp たで  略歎 林家たた平 1994幎5月29日生たれ2013幎4月、実の父でもある九代目林家正蔵に入門。2017幎11月より二ツ目昇進。2019幎攟送のドラマ「ノヌサむドゲヌム」などドラマや映画などの出挔倚数。  

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『矎食通信』 第六十五回 「桜、むチゎ、バヌ・ラりンゞは春爛挫――ホテルハむアットリヌゞェンシヌ暪浜――」

『矎食通信』 第六十五回 「桜、むチゎ、バヌ・ラりンゞは春爛挫――ホテルハむアットリヌゞェンシヌ暪浜――」

 「春」になるず倩気予報では毎日のように桜の開花宣蚀がい぀なのかが取り沙汰されたす。桜が咲き誇る時期に日本では卒業匏や入孊匏さらには入瀟匏ず去る者あれば来る者ありのよく蚀えば「新陳代謝」悪く蚀えばたさに「無垞」の日本的人生芳をひしひしず感じ、それを楜しむ術を日本人は身に぀けおきたのではないでしょうか。昚今、日本の新幎床開始を欧米に合わせお九月にするべきずの意芋もあるようですが、やはりいくら枩暖化で実質䞊二季になりそうずは蚀え、四季を愛でる日本人にずっお自然が芜吹く「春」こそ、新たなスタヌトの時であり続けお欲しいものです。  䞉月の最埌の週末、今幎はいよいよ桜が満開になるずの倩気予報のご宣蚗が䞋された際、偶然にも筆者は恒䟋の高校の同玚生ずの小旅行で暪浜に出かけるこずになりたした。千葉県民の筆者たちのみならず、関東近蟺にお䜏いの方であれば誰であれ、「暪浜」ずいう街にはある皮の憧れがあるものです。関西であれば、それは「神戞」でしょう。文明開化ず共に枯町だった暪浜や神戞は西掋文明がいち早く流通し、西掋のみならず、共に「䞭華街」を擁する異囜文化の銙り豊かな土地なのです。筆者は子䟛の頃、䞉幎半ほど神戞に䜏んだこずがありたしたが通った䞭孊校が偶然にも圓時のカナディアンスクヌルアメリカンスクヌルではなくのすぐ真䞋で、坊䞻頭が校則の自分ずはあたりにも異なる同じ幎霢の人々にカルチャヌショックを受けたものでした。  今回暪浜に出かけたのはたさに䞭華街でランチするためだったのですが、折角なので氎䞊タクシヌで花芋ず行こうかず思い桟橋に。するずさすが、い぀もは誰も乗るこずなく手持無沙汰な氎䞊タクシヌが停たっおいないではありたせんか。しかも、入り口の看板もない。これはいよいよ廃業かず思いきや、逆で、この時期は花芋客の予玄で䞀杯。圓日客は受け付けおいないこずが刀明。いやはや、さすが日本人ず思った次第です。仕方ないので埒歩で山䞋公園の桜を散策しようずいうこずに。倩気が良かったせいか凄い人で「広堎恐怖症」の気がある筆者にはなんずも苊痛な時間でした。それでも芋䞊げれば桜が、䞋に目を向けるず花壇にチュヌリップなど春の花々が咲き誇る公園はたさに癟花繚乱ずいった趣で「春」らしさに満ち満ちおいたした。  しかし、そんな「春」がもっず満茉な空間を発芋したのです。歩き疲れお、い぀も立ち寄る「ホテルハむアットリヌゞェンシヌ暪浜」䞀階の「ザ・ナニオンバヌラりンゞ」に出かけるず顔芋知りのバヌテンダヌの氏が出迎えおくれたした。しかし、䜕かい぀もず違う。そう、よく芋るずネクタむがむチゎ柄ではありたせんか。女性の同玚生が察しよくそれを芋぀けお指摘するず「むチゎフェア」なんですずの回答が。  確かにこのラりンゞの名物はデセヌルで、午埌蚪れるずラりンゞは「アフタヌヌンティヌ」をするお客様で満垭なのが通䟋です。倜のバヌタむムにラりンゞを蚪れおも「アフタヌヌンティヌ」ならぬ「むヌブニングティヌ」あるいは「ナむトティヌ」を楜しんでいらっしゃる方もちらほら。薄暗い空間で折角のケヌキの芋栄えはどうなのか気になっおしたいたすが「倜パフェ」が流行の昚今は「闇倜のスむヌツ」も乙なのかもしれたせん。  もちろん、デセヌルが「むチゎフェア」で䞀日五食限定の特補「パフェ」もありたした。このバヌラりンゞのありがたいのは䞀流ホテルにもかかわらず倀段が財垃に優しいずころです。その五食限定のパフェも2500円ほどで郜内の倜パフェの方が高いのでは。 たた呑兵衛にも嬉しいこずに週末の午埌はハッピヌアワヌずやらで、名物の「゚スプレッ゜マティヌニ」など定番のカクテルが800円で飲めおしたう。しかも、十九時たでずは倪っ腹。通垞でもその倍くらいですのでホテルにしおはお手頃䟡栌。この䞀週間埌の倜再び蚪れ、チャヌゞ付きで二人で二杯ず぀飲んでも䞀䞇円したせんでした。  さお、筆者はメニュを芋るこずなく䞀杯目をすぐさた氏に蚻文したした。「むチゎのカクテルを䜕か䜜っおくれたせんか」、ず。するず、車を運転しおくれおいる同玚生の女性が「じゃあ、私はむチゎのゞュヌスを」、ず。たあ、むチゎアピヌルの装いなのですから、ここはむチゎのお酒を所望しおも怒られはしないでしょう。  ずいうか、H氏には事ある毎に䜕かカクテルを䜜っおもらっおいたす。ある時はフランボワヌズのカクテルが飲みたくなり、頌むずフランボワヌズのリキュヌルがないのでチェリヌのリキュヌルのカクテルでいかがですか、ず実に矎味しいカクテルを䜜っおくれたした。優れたバヌテンダヌずは臚機応倉に客の垌望や時にはその時の様々なむメヌゞから堎に盞応しいカクテルを䟛するこずが出来ねばなりたせん。H氏には最初からその才があるず筆者は確信し、その期埅を裏切らないH氏が䜕を䜜っおくれるのだろうず毎回楜しみで仕方ないのです。 さお、出おきたのは鮮やかな赀色の甘酞っぱい矎味しいカクテルでした。ドラむフルヌツのむチゎのスラむスが浮かんでいたした。むチゎのゞュヌスの方はスムヌゞヌ状で色は淡い桜色。その察比がたた矎しく、い぀もながらH氏の機転の利く察応に感心した次第です。 その䞀週間埌、筆者が再びラりンゞを蚪れたこずはすでに曞きたしたが、その日H氏の姿はなくカクテルのメニュを拝芋するこずにしたした。するず今床は「桜コリンズ」が茉っおいたした。「コリンズ」はゞンベヌスの「トム・コリンズ」が有名ですが、りむスキヌベヌスの「ゞョン・コリンズ」など背の高い「コリンズグラス」で䟛されるレモンゞュヌスを加えるサッパリずした炭酞のロングカクテルの総称。「桜コリンズ」には桜の塩挬けが入っおいお、桜茶の味わいがカクテルになったもの。䜕ず、むチゎが別に添えおあるではありたせんか。これは「むチゎフェア」のおこがれかず思い぀぀、ホテルのラりンゞでの想像の倜桜芋物で「春」を堪胜した次第。これたた䞀興。 今月のお薊めワむン 「ゞュノレシャンベルタン――コヌト・ド・ニュむ最倧の銘酒産地――」 「ゞュノレシャンベルタン 2024幎」 フレデリック・゚スモナン 10230円皎蟌    コヌト・ド・ニュむのアペラシオンを北から玹介するクヌル。「マルサネ」、「フィサン」ず続き今回は「ゞュノレシャンベルタン」。  いよいよ本䞞に突入ずいう感じです。ずいうのも、これたでの二぀のアペラシオンには「グランクリュ」ずいう最高䜍に栌付けされた畑がなかったのですが、ゞュノレシャンベルタン村にはナポレオンが愛したず蚀われる「シャンベルタン」を筆頭に党郚で九぀のグランクリュ畑がありたす。たた、アペラシオンずしおの「ゞュノレシャンベルタン」はフィサン村ずの間で隣接するブロション村の䞀郚の畑も認定されおおり、コヌト・ド・ニュむのアペラシオンで最倧の倧きさを有しおいたす。  ゞュノレシャンベルタンの特城ずしお挙げられるのはスケヌルの倧きさずある皮の頑匷さでしょうか。繊现さよりはダむナミックな趣。色は濃く、カシスなどの黒系の果実、リコリス、獣系の銙り。タンニンはしっかりしおいお、寝かしお飲むのにも適しおいたす。   ただし、ブルゎヌニュはアペラシオンではなく造り手が重芁ずおっしゃる識者の方もおいでですので有名な生産者を芚えおおくのは倧事です。デュガにデュガピィ、ポン゜、アルマン・ル゜ヌなどでしょうか。しかし、これらの造り手のワむンは倧倉高䟡。なかなか手が出たせん。埌出のシャルロパンくらいになるずただなんずかずいった具合ですがそれでも手軜にずいう蚳には参りたせん。  しかし、ブルゎヌニュは蟲家のワむンず蚀われるだけに、コツコツず良いワむンを良心的な䟡栌で地道に造り続けおいるドメヌヌが倚々あるのも事実です。  今回玹介させおいただくフレデリック・゚スモナンもその䞀぀。䞀九䞃〇幎代に創蚭されたドメヌヌ。所有するha匷の畑はほがゞュノレシャンベルタン村にあるずいう。  100陀梗。新暜率は1015で14か月熟成。抜出は濃すぎず、スケヌルの倧きさよりはバランスの良い優しく゚レガントな造りを目指しおいるようです。暜熟成はやや短めで早くから飲めるタむプのワむンになっおいたす。  手頃な䟡栌で入手可胜な優秀な造り手ずしお人気で、すぐ完売になっおしたいたすのでこの機䌚に是非。 略歎関 修せき・おさむ 䞀九六䞀幎、東京生たれ。珟圚、明治倧孊他非垞勀講垫。専門は珟代フランス思想、文化論。䞀瀟リヌファヌワむン協䌚理事。著曞に『矎男論序説』倏目曞房、『隣の嵐くん』サむゟヌなど、翻蚳にオクサラ『フヌコヌをどう読むか』新泉瀟、ピュドロフスキ『ピュドロさん、矎食批評家はいったい䜕の圹に立぀んですか』新泉瀟など倚数。関修FACE BOOOK関修公匏HP

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第四十六回『銀座の仕立屋萜語䌚・䞎いちクロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十六回『銀座の仕立屋萜語䌚・䞎いちクロヌクルヌム』開催のお知らせ

6月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、春颚亭䞀之茔垫匠のお匟子さんずしおも知られる春颚亭䞎いちさんが登堎したす。  端正な語り口ずあたたかな人柄で、じっくりず物語を玡ぐ䞎いちさん。叀兞萜語に真摯に向き合いながらも、ふずしたひず蚀に珟代の感芚がにじむ高座は、聎き終えたあずに静かな䜙韻を残したす。  寒さの合間に、少しず぀春の気配を感じ始める3月。仕立お屋の空間で、心を敎えるようなひずずきを、ぜひご䞀緒に。 第四十六回『銀座の仕立屋萜語䌚・䞎いちクロヌクルヌム』開催のお知らせ 日時6月28日日曜日  12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔春颚亭䞎いち 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌珟金のみ ぎあでチケットをご賌入の方はこちらから。 申し蟌み、お問い合わせは info@thecloakroom.jp たで  略歎春颚亭䞎いち1998幎4月5日生たれ2017幎3月、春颚亭䞀之茔に入門。翌幎1月21日より前座ずなる。前座名『䞎いち』。2021幎3月1日より二ツ目昇進。

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第四十五回『銀座の仕立屋萜語䌚・黒酒クロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十五回『銀座の仕立屋萜語䌚・黒酒クロヌクルヌム』開催のお知らせ

5月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、桃月庵黒酒さんをお迎えしたす。  元挫才垫ずいう異色の経歎を持ち、桃月庵癜酒垫匠のもずで研鑜を積んできた黒酒さん。萜語のみならず、挔劇や音楜の舞台経隓を掻かした高座は、蚀葉の奥行きず独特の「間」が印象的で、静かに、しかし確かに心ぞず届きたす。  仕立お屋ならではの萜ち着いた空間で、じんわりず沁みる䞀垭を、どうぞ肩の力を抜いおお楜しみください。 第四十五回『銀座の仕立屋萜語䌚・黒酒クロヌクルヌム』開催のお知らせ 日時5月31日日曜日 12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔桃月庵黒酒 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌 ぎあでチケットをご賌入の方はこちらから。 お申し蟌み、お問い合わせはinfo@thecloakroom.jp たで  略歎桃月庵 黒酒 1987幎幎4月13日生たれ2017平成29幎8月桃月庵癜酒に入門。2019平成31幎1月21日前座ずなる 前座名「あられ」。2022什和4幎11月1日二ツ目昇進 「黒酒」ず改名。

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『矎食通信』 第六十四回  「远悌 西尟宗䞉氏――゚チケット剥がしの生みの芪――」

『矎食通信』 第六十四回 「远悌 西尟宗䞉氏――゚チケット剥がしの生みの芪――」

 去る䞉月二日、筆者が理事を務めるリヌファヌワむン協䌚専務理事で䞉栄商䌚瀟長の西尟宗䞉氏が逝去されたした。  筆者を理事に掚挙しお䞋さったのも西尟氏でしたし、䜕ずいっおも筆者ず西尟氏を結び぀けたのは「゚チケット剥がし」の存圚でした。西尟氏ご自身ずの亀流は十幎ほどでしたが、筆者の「゚チケット剥がし」ずの付き合いは䞉十幎以䞊に及び、間接的にそのお付き合いはあったのでした。  筆者にずっお、「゚チケット剝がし」の存圚は自身のワむンテむスティングの歎史そのものず蚀っおも過蚀ではありたせん。西尟氏ずの思い出は倚々ありたすが、この皿では「゚チケット剥がし」をめぐる西尟氏ずの䞍思議な瞁に぀いお曞かせおいただきたく思いたす。  二〇䞀五幎も終わろうずしおいた頃でしょうか。ラむタヌの岡野孝次氏から『SPA』で意倖ず知られおいない日本人の発明に぀いお特集があり蚘事を曞くので、確か「゚チケット剝がし」は日本人の発明でしたよね、ず問い合わせがありたした。  筆者は「゚チケット剥がし」を䞀九九四幎から珟圚に至るたで䜿い続けおおり、しかもその開発者の䌚瀟から盎接賌入しおいたした。その䌚瀟は「NAO」ずいい、どういう蚳か、ファックスで蚻文するのが原則で電話は基本的にしないずいうのが慣䟋ずなっおいたした。ただ、蚻文しおもなかなか届かない堎合など仕方なく電話で確認するのですが、それは「䞉栄商䌚」ずいう䌚瀟に察しおでした。なかなか繋がらず、出るずい぀も同じ独特の存圚感のある声の男性が察応されるのでした。  もずもず、「゚チケット剥がし」を知ったのは䞀九九四幎に赀坂アヌクヒルズにあった「ル・マ゚ストロ・ポヌル・ボキュヌズ・トキオ」に出かけそこでムヌトンの1984幎を九千円で飲んで、ボルドヌワむンを極めたいず思ったからでした。その際、゜ムリ゚氏がボキュヌズの金色のサむンが入った「゚チケット剥がし」で゚チケットを取っお垰りに枡しお䞋さったのでした。  筆者は「ル・マ゚ストロ」に通うこずにし、たたコメントを裏に曞いお残せるようになっおいた「゚チケット剥がし」を䜿っおボルドヌワむンを孊がうず思ったのです。圓時はSNSなどただ発達しおおらず、ワむンは自らショップに出かけお買い、知識は曞籍で孊ぶしかなかったのです。そこで、゜ムリ゚氏に䜕凊に売っおいるのか尋ねるず、デパヌトのワむン売り堎か東急ハンズに売っおいるず教えお䞋さいたした。しかし、圓時も䞀枚癟円しおおりたしたので、芪切な゜ムリ゚氏が発明者は日本人でその䌚瀟から盎接賌入する術を知っおいるので教えおあげるず蚀われたのです。  ワむンには小売䟡栌の他により安䟡なレストランぞの卞䟡栌があるのず同様、圓時「ノァンテックス」ず呌ばれおいた「゚チケット剥がし」も「NAO」から卞䟡栌で買うこずが出来るずいうのです。それが件のファックス蚻文でした。レストラン甚のファックス蚻文衚があり、それをコピヌしお䞋さり、個人でも倧䞈倫だからず教えお䞋さいたした。おそらく、゜ムリ゚氏たちが個人で勉匷甚に買われおいたからでしょう。  ずいう蚳で筆者は岡野氏からの問い合わせの時点で二十幎以䞊も盞手が誰なのかも知らず、「NAO」から「゚チケット剝がし」を賌入し、䜿い続けおいたのです。そこで岡野氏に、詳しくはわからないので盎接電話しおみお欲しいず「䞉栄商䌚」の電話番号を教えたのでした。  そしお、『SPA』二〇䞀六幎䞀月二十六日号の「『䞖界䞀な日本人』を探しおみた」ずいうコヌナヌに岡野氏が曞かれた「NAO」の蚘事が掲茉されたのでした118頁。その蚘事で筆者ぱチケット剥がしが1992幎に発売され、元々はシャンパヌニュの゚チケットを剥がすために開発されたこず。その開発者の名前は西尟宗䞉ずいう人であるこずを知るに至ったのです。  さらに雑誌が送られおきたずきに、岡野氏から西尟氏が自分に䌚いたがっおいるので連絡しお欲しいず蚀われたのです。筆者は「゚チケット剝がし」の䞀ナヌザヌでしかない自分などに䜕の埡甚なのかず思い぀぀、電話させおいただきたした。するず、西尟氏は筆者の教えおいる明治倧孊のOBでいらしお、「玫玺䌚」ずいう明治倧孊の同窓䌚の倧森支郚にあたる「玫玺クラブ」の圹員で、䜓育䌚「アヌチェリヌ郚」の圹員も務められおいるずのこずでした。明治倧孊のOBの方たち、特に筆者より幎配の方たちには愛校心の匷い方が倚数おられ、西尟氏もそのお䞀人でお目にかかっおすぐに「玫玺クラブ」での講挔や「リヌファヌワむン協䌚」ぞのお誘いをいただきたした。  西尟氏がおっしゃるには岡野氏からの問い合わせに、最初どこの関か分からず、「゚チケット剥がし」のヘノィヌナヌザヌの関だず分かり、岡野氏からその正䜓が明治倧孊の教員だず聞かされ驚いた、ず。圓時はすでにデゞカメから写メぞず画像で保存するようになり、個人で「゚チケット剝がし」を「NAO」から賌入しおいたのはどうももう自分だけだったらしいのです。西尟氏曰く、日本で、いや䞖界で『゚チケット剝がし』を䞀番䜿っおいるのは自分ではないか、ず。  それからの十幎はあっずいう間で、西尟氏ずの思い出は数えきれないほどありたす。それらはたた別の機䌚に曞くこずもあるでしょう。  ここで䞀぀だけどうしおも曞いおおきたい゚ピ゜ヌドがありたす。  それは西尟氏が手垳にい぀も持ち歩いおおられた䞀枚の写真。若き日の西尟氏が『ポケットワむンブック』で有名なヒュヌ・ゞョン゜ン氏ずツヌショットで写っおいるものでした。  西尟氏は来日されたゞョン゜ン氏ず䌚食された際、ブラむンドテむスティングでワむンを出されたそうです。ボルドヌワむンだったそうですが、アペラシオンからシャトヌ名、さらにはノィンテヌゞたで次々ず掚論され、そのテむスティング胜力の玠晎らしさに感嘆されたずお話䞋さいたした。  西尟氏ご自身をはじめ、リヌファヌワむン協䌚の重鎮の先生方のテむスティング胜力の優秀さは機䌚あるたびに身を持っお知っおおりたすが、それよりさらに優れおいたず西尟さんはおっしゃっおいたした。  珟圚、筆者はFacebookで「゚チケットは語る」ずいうお題で過去に飲んだワむンの゚チケットを掲茉し、裏に曞かれたテむスティングコメントを元にワむンの解説をほが毎日挙げおおりたす。さらにその゚チケットず関連するワむンの゚チケット蚈二枚をInstagramに同時にアップしおおりたす。その点数はすでに千五癟を超えおいたす。  これらはすべお西尟氏の発明された「゚チケット剝がし」を甚いお保存されたものであり、すでに䞉十幎以䞊経っおいるものもありたすがたったく劣化するこずなく、飲んだ時の蚘憶が蘇っおくるのです。  筆者は料理であれ、ワむンであれ、生粋のテむスタヌであるず自身を認識しおおりたす。西尟氏のゞョン゜ン氏に察するリスペクトずさらにそれを嬉しそうに語られる姿を思い出すたび、筆者は自分が少しでもその域に近づけるようテむスティングに粟進したいず意を新たにするのです。  それは「゚チケット剝がし」無くしおはあり埗たせん。これからも「゚チケット剝がし」ず共にワむンに察峙しお参りたす。  心から哀悌の意を蟌めお。西尟さん、ありがずうございたした。 今月のお薊めワむン 「ガッティナヌラ――ピ゚モンテ最北のネッビオヌロ――」 「ガッティナヌラ 2020幎」 アンツィノィヌノ 9800円皎抜    このクヌル、フランスワむンはブルゎヌニュの赀ワむンの䞭から「コヌト・ド・ニュむ」のアペラシオンを北から順に玹介させおいただくのに察し、むタリアワむンはピ゚モンテ州のネッビオヌロ皮で造られる赀ワむンをやはり北から玹介させおいただく所存です。ずいうのも、ブルゎヌニュはフランスで「ワむンの王様」ず呌ばれ、その最高峰の「ロマネコンティ」はニュむのノォヌヌロマネ村にある畑のピノ・ノワヌル皮から造られおいるのに察し、ピ゚モンテの「バロヌロ」がむタリアワむンの「ワむンの王様」であり、「バロヌロ」はネッビオヌロ皮から造られおいるからです。  すでにこれたでのワむン案内でフランスワむンずむタリアワむンをパラレルに比范するこずがワむンの理解には必須ず説いお参りたした。赀ワむンはブルゎヌニュがピ゚モンテ、ボルドヌがトスカヌナず同様ず考えお比范しお飲み進めるのです。  さお、ネッビオヌロを甚いお造られるワむンで最北のDOCGが「ガッティナヌラ」になりたす。この地では「スパンナ」ず呌ばれおいる葡萄から造られるワむンは「スミレの花の銙りを持ち、錻にはタヌル臭が感じられる。゜フトで埌口にアヌモンドの苊みが残る。その最良のものは偉倧さの高みに達するこずが出来る」ずアンダヌスン『むタリアワむン』早川曞房にはありたす。  今回玹介させおいただく「ガッティナヌラ」はアンツィノィヌノの造ったもの。アンツィノィヌノは1998幎創業の新興のワむナリヌ。䌝統的な手法でワむン造りを行なう。 このガッティナヌラもかもしにゆっくり時間をかけ、スロノェニア産の倧暜で36ヶ月熟成。さらに12ヶ月瓶熟成させおいたす。  むンポヌタヌのテクニカルシヌトには「オレンゞ色のニュアンスのあるザクロ色。スミレの銙り、朚むチゎ等の熟成した赀い果実や銙蟛料の銙り。ドラむでミネラル、アロマがあり耇雑性のある味わい、䞊品な酞味ずタンニンのバランスが良い」ずありたす。  南郚の「バロヌロ」や「バルバレスコ」のみでなく、北郚のネッビヌロ皮のワむンにもこのアンツィノィヌノのような逞品があるこずを是非この機䌚に楜しんでいただければ幞いです。...

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『矎食通信』 第六十䞉回「老いも若きも栌別な時を過ごす空間――垝囜ホテル「レ・セゟン」――」

『矎食通信』 第六十䞉回「老いも若きも栌別な時を過ごす空間――垝囜ホテル「レ・セゟン」――」

 この『矎食通信』のご耒矎に毎幎、䞻宰の銀座「The Cloakroom」の島田さんにグランメゟンに連れお行っおいただいおおりたす。昚幎は「銀座レカン」でした。今幎は垝囜ホテルの「レ・セゟン」に䌺うこずになりたした。今たでホテルのメむンダむニングはなかったのでちょっず意倖でした。島田さんによるず、垝囜ホテルには建お替えの話があり、その前にこれたでの雰囲気を堪胜しおおきたいずのこずでした。  筆者にずっお、垝囜ホテルのメむンダむニングずいえば「フォンテンブロヌ」でした。今から半䞖玀近く前、ただ倧孊生だった筆者はたった䞀人で「村䞊信倫 ガストロノミックディナヌの倕べ」に出かけたのです。若気の至りずいうか、怖いもの知らずずいうか、フランス料理を食べ歩き始めお間もない若造が出かけるようなむノェントではなかったのですが、さすがホテルのサヌノィスは完璧でそ぀なく自分にも察応しお䞋さりたした。村䞊氏ご自身がテヌブルを回り、料理を切り分け、蚀葉をかけお䞋さったのに感激したした。  圓時はただフランス料理ず蚀えばホテルが䞭心で、その二倧巚頭が垝囜ホテルの村䞊信倫氏ずホテルオヌクラの小野正吉氏でした。NHKテレビの『きょうの料理』にお二人は出挔し、日本におけるフランス料理の普及・啓蒙に貢献されたした。東京オリンピックの遞手村の料理長を務められた村䞊氏は家庭で䜜れるフランス料理ずいうか掋食の基本を䌝授。小野氏はロビュションなどフランスの新進気鋭のシェフを招聘し、テレビで玹介し、その料理ぶりなどをお茶の間に届けたのです。  こうしたテレビの掻甚は戊埌フランスで、パリ䞀区の「グラン・ノェフヌル」のシェフだったレむモン・オリノィ゚氏が実践し成功を収めたのでした。  たた圓時の垝囜ホテルには「フォンテンブロヌ」の他に魚料理専門のフレンチ「プルニ゚」もあったのです。「プルニ゚」は珟圚、東京會舘のメむンダむニングずしおその名を残しおいたすが魚料理専門ではありたせん。  それ以来、ラりンゞやオヌルダむニング、さらには「ラ・ブラッスリヌ」閉店などは䜿ったこずはありたすが、メむンダむニングのフレンチは筆者には瞁のない䞖界でした。い぀しか「フォンテンブロヌ」ず「プルニ゚」は閉店し、おそらく「プルニ゚」のあった堎所に「レ・セゟン」ずしお統合されたのです。 「レ・セゟン」は珟圚、『ミシュラン』で䞀぀星を獲埗。シャンパヌニュ地方の名店「レ・クレむ゚ヌル」のシェフを務めたティ゚リヌ・ノォワザン氏を招聘。氏の監修のもず、「ムニュ・ド・ティ゚リヌ」を䞭心に、今回は時期的に「トリュフ」の特別なコヌスがありたした。監修ず申し䞊げたのは、ご挚拶にテヌブルに来られたのは日本人のシェフでしたから。 ホテルのグランメゟンに出かけるのを筆者が躊躇するのは料理の倀段はもずより、ワむンの䟡栌がレストラン䟡栌ず比べ物にならないくらい高いからです。今回も料理はすんなり決めるこずが出来たのですが、ワむンリストを芋お困惑したした。ブルゎヌニュの赀ワむンはニュむですずいわゆる村名ワむンが五䞇円、その䞊のクラスは十䞇円超えずいった具合です。その䞭間がない。 昚幎、䞀昚幎ずニュむのグランクリュのワむンをいただきたしたので、さお今回はどうしたものか、ず。有楜町「アピシりス」や銀座「レカン」はワむン揃いの良いこずで有名で、しかもセラヌに以前賌入したストックを盞圓数持っおいたす。しかも、販売䟡栌は賌入時の䟡栌から算定されおいお、珟圚の䟡栌からすれば倧倉安くグランノァンが飲めるずいうありがたい存圚。実際、ニュむのグランクリュ二本ずも五䞇円前埌で飲むこずが出来たした。 それに比べ、垝囜ホテルのリストは珟行ノィンテヌゞが倧半で、しかもホテル䟡栌ずくれば、十䞇円でニュむのグランクリュを飲むのは䞍可胜です。そこで、ボヌヌ唯䞀の赀のグランクリュ、コルトン「ルナルド」2016幎を遞びたした。造り手がパランだったので。それでも九䞇円近い。小売䟡栌の䞉倍以䞊したす。 興味深かったのは゜ムリ゚氏が抜栓、詊飲しお「ブショネ」ですのでお取替えさせおいただきたすず即断したこず。新しいブテむナは問題なく、実に矎味しかったのですが、さすがホテルだけあっお盞圓ストックがあるのではないかず思った次第。䜕ずいうこずはない、グラスワむンのリストを芋せおもらったら、自分の遞んだ「ルナルド」がグラス14000円で売られおいるではありたせんか。そりゃあ、圚庫があるはずだ。それにしおもボトルではなく、グラス14000円ずは。筆者には瞁のない䞖界だず再確認した次第。 料理はアミュヌズの「鱒のれリヌ寄せピスタチオのクリヌム」がなかなか斬新で、続く、冷補オヌドブル「様々な貝ず雲䞹のシャンパヌニュノィネガヌ」、枩補オヌドブル「カリフラワヌのフリット、モルネ―゜ヌス」ず攻めの姿勢を感じる矎味が続き、メむンに期埅するも、魚の舌平目は魚が倧きすぎお倧味でしかも半生で生臭く、食感もむマむチ。クラシックをやりたいなら、しっかり火を通しお゜ヌスで食べさせるこず。オヌドブルたでは゜ヌスが良かっただけに急にギアが枛速した感じ。メむンの蝊倷鹿も無難な出来で、別に䟛された付け合わせのビヌツの燻補仕立おの方が存圚感があるずいう本末転倒ぶり。デセヌルもアノァンデセヌルの量が倚すぎお、メむンのファヌブルトンは矎味しかったのにポヌションも小さく、その存圚が霞んでしたいたした。 料理の皿の構成は音楜ず同じでメむンの郚分が映えるよう、味付けやポヌションで匷匱を぀ける必芁がありたす。それなのに党䜓のノィゞョンが感じられないずいうか、ポリシヌがないずいうか。 しかし、気づいたのです。隣に座られおいた老倫劻は䜕かのお祝いで昌は蟹を食したので、倜はフランス料理を食べようず蚪れたず゜ムリ゚氏に語っおおられたした。たた、若いカップルがやはり䜕か特別なこずがあったのでしょう。楜しげに食事を楜しんでおられたす。そう、ここは矎食を求めおやっおくる堎ではないのだ、ず。 もちろん、ホテルにも前掲の「ガストロノミックディナヌの倕べ」や海倖からスタヌシェフを招いおの特別な「フェア」䟋えば、2023幎2月のホテル・ニュヌオヌタニでの「ゞャック・マルコン×田䞭䞀行」のコラボレヌションなど矎食家垂涎の宎があるのは確かです。 しかし、ホテルのメむンダむニングはお祝い事など特別な私事に花を添える莅沢な堎を提䟛するこずこそ、本来のレゟンデヌトル存圚意矩ではないでしょうか。 老いも若きも集いお満足できるたさに「䞭庞」の矎食が求められおいる。それは裏を返せば、「無難」ずいうこずです。 料理重芖の珟圚の『ミシュラン』ではそれは星䞀぀が劥圓でしょう。そしお、それをたさに䜓珟しおいる貎重な存圚が「レ・セゟン」だず埗心した次第です。 島田さん、貎重な経隓をさせおいただきありがずうございたした。 今月のお薊めワむン 「フィサン――コヌト・ド・ニュむの隠れた実力掟――」 「フィサン 2022幎」 モンゞャヌル・ミュニュレ 13200円皎蟌  今回は先の「マルサネ」に続き、コヌト・ド・ニュむの村名ワむンを北から玹介させおいただきたす。するず最北の「マルサネ」ず「ゞュノレシャンベルタン」に挟たれる圢に存圚するのが「フィサン」になりたす。  「マルサネ」も「ゞュノレシャンベルタン」もアペラシオンずしおは耇数の村が該圓し、400haを超える栜培面積があるのに察し、「フィサン」は125haほどずたさに「狭間」の感がありたす。  さお、そのワむンの特城は「ゞュノレシャンベルタン」に近いずいうこずが出来たしょう。色は濃く、タンニンがしっかり。しかし、「ゞュノレシャンベルタン」ほど頑匷ではなく、スケヌルも倧きくない。どちらかず蚀えば、どこか゚レガントさがあり、たずたりの良さが持ち味か、ず。  しかも、陰に隠れお目立たない分、䟡栌が「ゞュノレシャンベルタン」に比べ安䟡に蚭定されおいたす。  そこで、今回玹介させおいただくモンゞャヌルミュニュレのような有名な造り手は「ゞュノレシャンベルタン」にも畑を持っおいたすので、モンゞャヌルの「ゞュノレ」は二䞇円ず7000円近くその䟡栌差があるこずになりたす。  埓っお、このブルゎヌニュ高隰のご時䞖、優れた造り手のワむンをより手頃に楜しむのに「フィサン」は絶奜の遞択肢になっおいるのです。  たた、レストランでも「ゞュノレシャンベルタン」は二䞇円以䞊になるのに察し、「フィサン」ならただ䞀䞇円台で提䟛可胜ず思われたす。  今回、玹介させおいただくモンゞャヌルミュニュレはノォヌヌロマネにドメヌヌを構える造り手。珟圓䞻が八代目ずいう歎史ある名家。ニュむだけなくボヌヌにも畑を所有。その総面積は33haにも及びたす。...

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第四十四回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十四回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ

 4月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、林家たた平さんが登堎したす。  林家正蔵さんの息子であり匟子ずしお、叀兞萜語に真正面から向き合いながら、持ち前の明るさず軜やかなテンポで客垭をぐっず匕き寄せるたた平さん。生き生きずした人物描写ず、物語の情景がふわっず立ち䞊がる語り口は、春の空気によく䌌合いたす。  新幎床のはじたりに、少し肩の力を抜いお笑えるひずずき。 春の銀座で、たた平さんの朗らかな高座を、ぜひお楜しみください。 第四十四回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ 日時4月5日日曜日 12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔林家たた平 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌珟金のみ 申し蟌み、お問い合わせは info@thecloakroom.jp たで チケットぎあはこちらhttp://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=2606204   略歎 林家たた平 1994幎5月29日生たれ2013幎4月、実の父でもある九代目林家正蔵に入門。2017幎11月より二ツ目昇進。2019幎攟送のドラマ「ノヌサむドゲヌム」などドラマや映画などの出挔倚数。

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『矎食通信』 第六十二回 「Vive le amateur(愛奜家、䞇歳)』――平野レミ讃――」

『矎食通信』 第六十二回 「Vive le amateur(愛奜家、䞇歳)』――平野レミ讃――」

 束の内が開けおすぐの連䌑、NHKで筆者の倧奜きな平野レミ氏の特番が同日に二぀も攟送されたした。朝に『平野レミの早わざレシピ10呚幎感謝祭SP』が、倜には『ファミリヌヒストリヌ』での特集がありたした。  録画しないず、ず思いながらすっかり忘れおしたい、料理番組の方は芋損ないたしたが、『ファミリヌヒストリヌ』の方はなんずかリアルタむムで芳るこずが出来たした。  平野レミ氏ず蚀えば、「料理愛奜家」ず名乗っおおられるこずは呚知のこずず思われたす。䟋えば、栗原はるみ氏であれば「料理研究家」や「料理家」ず蚀われおおり、その違いは䜕だろうず考えるず案倖難しい。ずいうのも、なんだかんだず蚀いながらも䞊蚘のように平野氏はNHKで十幎も料理番組を続けおおられるのですから。  しかし、そんな平野氏が䞀九八五幎NHKの『きょうの料理』に初めお出挔された際、湯むきしたトマトを手でぐちゃぐちゃに握り぀ぶしお料理し、驚くアナりンサヌに「それでいいのよ、その方が矎味しいんだから」ずあの倩真爛挫ずいうか、すっずんきょうな声で応察したため、苊情が殺到したのは有名な話。今でこそ、それが平野氏のキャラクタヌずしお定着し、「料理研究家」では思い぀かない手法や圢態の料理を次々ずお茶の間に届けおいるずいうわけで、䞖盞が倉わったずいうか、たさに倚様性の時代に盞応しい「料理する人」なのかもしれたせん。  䞀方、平野レミずいう人を筆者が「料理愛奜家」ずしお認識するのは圓たり前のこずのように思われたす。ずいうのも、筆者は圌女の本職が「シャン゜ニ゚ヌル女性シャン゜ン歌手」であるこずを知っおいるからです。ずいうよりも、最初の認識は「平野嚁銬雄いたお氏の嚘」ずいうものでした。  筆者は子䟛の頃から本が奜きで図曞通の本を片っ端から読んでみたいず思ったくらいですが、今思えば小説や文孊はあたり奜きではなく、䌝蚘やノンフィクションの本ばかり読んでいたした。それでも本が奜きずいえば「文孊少幎」などず誀認し、䞭孊生の頃には堀蟰雄、立原道造などの『四季』掟の人たちの䜜品を読み、そこから折口信倫の囜文孊研究に興味を抱き、囜文孊者になろうず思ったこずもありたした。  そんな䞭、『四季』掟にはフランス文孊の圱響を受けおいる䜜家も倚数いお、フランス文孊者ずしお平野嚁銬雄氏の名を知ったのです。圓時はただ存呜で、䜕故か束戞に䜏んでおられた。筆者は䞭孊二幎生の時、船橋の瀟宅に匕っ越しおきお以来、結局千葉県民になっおしたいたしたから䜕だか芪近感もあったのでしょう。たた、「劖怪博士」でもあり、どうも倖囜人の血が流れおいるこずも筆者の関心を匕きたした。  今回「ファミリヌヒストリヌ」を芳お、筆者は自身の無知を悔い改めるこずになりたした。フランス文孊者で嚘はシャン゜ン歌手ずくれば、嚁銬雄氏はフランス人の血が流れおいるのだろうず思っおいたのです。ずころがそうではなく、嚁銬雄氏の父はスコットランドの貎族の家系のアメリカ人ずいうではありたせんか。  NHKではそれは「ブむ」家であるず蚀っおいたしたが、その蚳語はちょっずどうかず思いたした。ずいうのも、その衚蚘は「Bowie」で、日本ではすでに同じ綎りのむギリスの有名なロックシンガヌを「デノィッド・ボりむ」ず呌んでおり、NHKもデノィッド・ブむなどずは呌んでいないでしょう。ダブルスタンダヌドはいけたせん。芖聎者の誰もが「Bowie」ずいう綎りたで知っおいるわけではありたせんから。  しかしながら、父ブむ氏にはフランス人の血も流れおいたようで、ノァむオリンを習いにパリ音楜院に留孊したずテレビでは報じおいたした。ですので、フランス語も達者で他にも䜕か囜語かを話されたようです。嚁銬雄氏にも子䟛の頃から数か囜語を教えおいたようです。  嚁銬雄氏はフランス語が必修のカトリック系の暁星䞭孊に進み、そのフランス語の才胜を早くから発揮したようですが、その容貌から差別を受け、いく぀もの孊校を枡り歩くこずに。文孊の仲間だけがそんな嚁銬雄氏ず分け隔おなく付き合っおくれたようです。  戊埌、占領時代に倚数生たれ差別されおいた混血児たちを救枈支揎する「レミの䌚」を立ち䞊げるなど、その噚の倧きさはレミ嬢にも受け継がれおいるのでしょう。  「レミ」ずは父ブむ氏が嚁銬雄氏に぀けたあだ名で、フランスの䜜家マロの『家なき子』の䞻人公から取られたもの。嚁銬雄氏は自身のあだ名を嚘の名前に遞んだのでした。  その平野家の家庭料理ずしお定番だったのが、件のトマトをグチャグチャに぀ぶしたものをオリヌブオむルで炒め、しゃぶしゃぶ状の牛肉を加えお塩コショりで味付けし、バゞルをちぎっお散らした「肉トマ」です。  この料理はフランス料理ではないのは明癜で、嚁銬雄氏の日本人の母芪が父ブむ氏のために考案されたものかず思いきやそうではなく、スコットランドのブむ家に䌝わる料理らしく、番組ではスコットランド圚䜏のブむ家の子孫の方が同じ料理を䜜っおおられるのが玹介されたした。  ですので、筆者はレミ氏を嚁銬雄氏の嚘ずしおシャン゜ニ゚ヌルだったころから知っおいるのです。レミ氏は『週刊文春』の衚玙絵で有名な和田誠氏ず結婚し家庭に入りたしたが、再び「料理愛奜家」ずしお登堎したのです。たた、嚁銬雄氏の垌望でシャン゜ニ゚ヌルずしおの掻動を続けるこずを和田氏も快諟されおいたず番組では䌝えおいたした。  レミ氏が初めおの『きょうの料理』で玹介したのが「肉トマ」だったように、あくたで「愛奜家」ずしお初心を貫培されおいるのは感服するばかりです。黒柳培子氏は芞胜関係者で最も裏衚ない人物は平野レミ氏であるず喝砎されおいたす。それは「愛奜家」ずいうその名に衚われおいるのではないでしょうか。  䟋えば、ワむンに関しおもワむンの点数化で有名になったロバヌト・パヌカヌ・Jrもたた匁護士で愛奜家が昂じおワむン評論家に。日本でのワむンの啓蒙に貢献した山本博氏もたた匁護士でした。  業界などぞの忖床なしに正しく「評䟡」出来るのは「愛奜家」ずいう立堎なのではないかず思われたす。埓っお、「矎食」にずっお「愛奜家」であるこずは垞に心に刻むべきこずではないでしょうか。その原点であるグリモ・ド・ラ・レニ゚ヌルやブリダ・サノァランのこずを思い起こせば、それは火を芋るよりも明らかず蚀えるでしょう。   今月のお薊めワむン 「マルサネ――コヌト・ド・ニュむ最北の可胜性の地――」 「マルサネ キュノェ・マリヌ・ラゎノヌ 2023幎」 シャルル・オヌドワン 9900円皎蟌  このクヌルのフランスワむンはブルゎヌニュの赀ワむン、䞭でもコヌト・ド・ニュむの䞻芁な村名アペラシオンを北から順に玹介させおいただこうず思いたす。  ご存じのように、ブルゎヌニュは広域で北はシャブリのある飛び地のペンヌ県、南はリペンのあるボゞョレたで。その䞭でも偉倧なワむンを産するのがコヌト・ドヌル黄金の䞘ず呌ばれる地区で、それがさらに北偎の赀ワむンが䞻流の「コヌト・ド・ニュむ」ず癜ワむンに芋事なものがある南偎の「コヌト・ド・ボヌヌ」に分かれたす。  コヌト・ド・ニュむにあるノォヌヌロマネ村には、䞖界䞭のワむンの頂点ず呌ばれる「ロマネ・コンティ」の畑があるこずからも分かりたすように、この地区の村アペラシオンのワむンにはどれも飲むに倀する個性が備わっおいたす。それはボルドヌワむンにおけるメドックの栌付けにおけるそれぞれの村アペラシオンに盞圓したす。  今回玹介させおいただく「マルサネ」はコヌト・ド・ニュむ最北の村。ブルゎヌニュでは珍しいロれワむンの産地でもあり、1987幎に認定された比范的新しいアペラシオン。そのせいか、ニュむで新たにワむン造りしようずの志を持぀若手の造り手が畑を手に入れ、ドメヌヌを創蚭する䟋が倚い。 䟋えば、珟圚ゞュノレシャンベルタンの名手ずしお有名なフィリップ・シャルロパンも最初、マルサネからスタヌトしたした。たた、パタむナ兄匟はマルサネの名声の向䞊に寄䞎する優れた造り手ずしお有名です。 今回遞んだ造り手、シャルル・オヌドワンもその䞀぀。シャルル氏の子息、シリル氏が2000幎ドメヌヌに参画しお以来、芋違えるような進化を遂げたず蚀われおいたす。2017幎からは100ビオディナミを実践。2021幎にぱコセヌル認蚌取埗。 この「キュノェ・マリヌ・ラゎノヌ」は所有する五぀の区画からのアッサンブラヌゞュ。どの区画も70幎以䞊の叀暹の葡萄を䜿甚しおいたす。シリル氏が曟祖母の名を冠したこのドメヌヌを象城するキュノェ。ピュアできめの现かいタンニンが心地よいず評されおいたす。 パタむナの人気以来、ブルゎヌニュワむン党䜓の高隰もあり、マルサネのワむンも優れた造り手は䞀䞇円超えになっおしたいたした。オヌドワンの「マルサネ」もこのキュノェが最も手頃な䟡栌になりたす。過去のノィンテヌゞはすでに入手困難になっおいるようですので、この機䌚に是非。...

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