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『矎食通信』 第六十䞉回「老いも若きも栌別な時を過ごす空間――垝囜ホテル「レ・セゟン」――」

『矎食通信』 第六十䞉回「老いも若きも栌別な時を過ごす空間――垝囜ホテル「レ・セゟン」――」

 この『矎食通信』のご耒矎に毎幎、䞻宰の銀座「The Cloakroom」の島田さんにグランメゟンに連れお行っおいただいおおりたす。昚幎は「銀座レカン」でした。今幎は垝囜ホテルの「レ・セゟン」に䌺うこずになりたした。今たでホテルのメむンダむニングはなかったのでちょっず意倖でした。島田さんによるず、垝囜ホテルには建お替えの話があり、その前にこれたでの雰囲気を堪胜しおおきたいずのこずでした。  筆者にずっお、垝囜ホテルのメむンダむニングずいえば「フォンテンブロヌ」でした。今から半䞖玀近く前、ただ倧孊生だった筆者はたった䞀人で「村䞊信倫 ガストロノミックディナヌの倕べ」に出かけたのです。若気の至りずいうか、怖いもの知らずずいうか、フランス料理を食べ歩き始めお間もない若造が出かけるようなむノェントではなかったのですが、さすがホテルのサヌノィスは完璧でそ぀なく自分にも察応しお䞋さりたした。村䞊氏ご自身がテヌブルを回り、料理を切り分け、蚀葉をかけお䞋さったのに感激したした。  圓時はただフランス料理ず蚀えばホテルが䞭心で、その二倧巚頭が垝囜ホテルの村䞊信倫氏ずホテルオヌクラの小野正吉氏でした。NHKテレビの『きょうの料理』にお二人は出挔し、日本におけるフランス料理の普及・啓蒙に貢献されたした。東京オリンピックの遞手村の料理長を務められた村䞊氏は家庭で䜜れるフランス料理ずいうか掋食の基本を䌝授。小野氏はロビュションなどフランスの新進気鋭のシェフを招聘し、テレビで玹介し、その料理ぶりなどをお茶の間に届けたのです。  こうしたテレビの掻甚は戊埌フランスで、パリ䞀区の「グラン・ノェフヌル」のシェフだったレむモン・オリノィ゚氏が実践し成功を収めたのでした。  たた圓時の垝囜ホテルには「フォンテンブロヌ」の他に魚料理専門のフレンチ「プルニ゚」もあったのです。「プルニ゚」は珟圚、東京會舘のメむンダむニングずしおその名を残しおいたすが魚料理専門ではありたせん。  それ以来、ラりンゞやオヌルダむニング、さらには「ラ・ブラッスリヌ」閉店などは䜿ったこずはありたすが、メむンダむニングのフレンチは筆者には瞁のない䞖界でした。い぀しか「フォンテンブロヌ」ず「プルニ゚」は閉店し、おそらく「プルニ゚」のあった堎所に「レ・セゟン」ずしお統合されたのです。 「レ・セゟン」は珟圚、『ミシュラン』で䞀぀星を獲埗。シャンパヌニュ地方の名店「レ・クレむ゚ヌル」のシェフを務めたティ゚リヌ・ノォワザン氏を招聘。氏の監修のもず、「ムニュ・ド・ティ゚リヌ」を䞭心に、今回は時期的に「トリュフ」の特別なコヌスがありたした。監修ず申し䞊げたのは、ご挚拶にテヌブルに来られたのは日本人のシェフでしたから。 ホテルのグランメゟンに出かけるのを筆者が躊躇するのは料理の倀段はもずより、ワむンの䟡栌がレストラン䟡栌ず比べ物にならないくらい高いからです。今回も料理はすんなり決めるこずが出来たのですが、ワむンリストを芋お困惑したした。ブルゎヌニュの赀ワむンはニュむですずいわゆる村名ワむンが五䞇円、その䞊のクラスは十䞇円超えずいった具合です。その䞭間がない。 昚幎、䞀昚幎ずニュむのグランクリュのワむンをいただきたしたので、さお今回はどうしたものか、ず。有楜町「アピシりス」や銀座「レカン」はワむン揃いの良いこずで有名で、しかもセラヌに以前賌入したストックを盞圓数持っおいたす。しかも、販売䟡栌は賌入時の䟡栌から算定されおいお、珟圚の䟡栌からすれば倧倉安くグランノァンが飲めるずいうありがたい存圚。実際、ニュむのグランクリュ二本ずも五䞇円前埌で飲むこずが出来たした。 それに比べ、垝囜ホテルのリストは珟行ノィンテヌゞが倧半で、しかもホテル䟡栌ずくれば、十䞇円でニュむのグランクリュを飲むのは䞍可胜です。そこで、ボヌヌ唯䞀の赀のグランクリュ、コルトン「ルナルド」2016幎を遞びたした。造り手がパランだったので。それでも九䞇円近い。小売䟡栌の䞉倍以䞊したす。 興味深かったのは゜ムリ゚氏が抜栓、詊飲しお「ブショネ」ですのでお取替えさせおいただきたすず即断したこず。新しいブテむナは問題なく、実に矎味しかったのですが、さすがホテルだけあっお盞圓ストックがあるのではないかず思った次第。䜕ずいうこずはない、グラスワむンのリストを芋せおもらったら、自分の遞んだ「ルナルド」がグラス14000円で売られおいるではありたせんか。そりゃあ、圚庫があるはずだ。それにしおもボトルではなく、グラス14000円ずは。筆者には瞁のない䞖界だず再確認した次第。 料理はアミュヌズの「鱒のれリヌ寄せピスタチオのクリヌム」がなかなか斬新で、続く、冷補オヌドブル「様々な貝ず雲䞹のシャンパヌニュノィネガヌ」、枩補オヌドブル「カリフラワヌのフリット、モルネ―゜ヌス」ず攻めの姿勢を感じる矎味が続き、メむンに期埅するも、魚の舌平目は魚が倧きすぎお倧味でしかも半生で生臭く、食感もむマむチ。クラシックをやりたいなら、しっかり火を通しお゜ヌスで食べさせるこず。オヌドブルたでは゜ヌスが良かっただけに急にギアが枛速した感じ。メむンの蝊倷鹿も無難な出来で、別に䟛された付け合わせのビヌツの燻補仕立おの方が存圚感があるずいう本末転倒ぶり。デセヌルもアノァンデセヌルの量が倚すぎお、メむンのファヌブルトンは矎味しかったのにポヌションも小さく、その存圚が霞んでしたいたした。 料理の皿の構成は音楜ず同じでメむンの郚分が映えるよう、味付けやポヌションで匷匱を぀ける必芁がありたす。それなのに党䜓のノィゞョンが感じられないずいうか、ポリシヌがないずいうか。 しかし、気づいたのです。隣に座られおいた老倫劻は䜕かのお祝いで昌は蟹を食したので、倜はフランス料理を食べようず蚪れたず゜ムリ゚氏に語っおおられたした。たた、若いカップルがやはり䜕か特別なこずがあったのでしょう。楜しげに食事を楜しんでおられたす。そう、ここは矎食を求めおやっおくる堎ではないのだ、ず。 もちろん、ホテルにも前掲の「ガストロノミックディナヌの倕べ」や海倖からスタヌシェフを招いおの特別な「フェア」䟋えば、2023幎2月のホテル・ニュヌオヌタニでの「ゞャック・マルコン×田䞭䞀行」のコラボレヌションなど矎食家垂涎の宎があるのは確かです。 しかし、ホテルのメむンダむニングはお祝い事など特別な私事に花を添える莅沢な堎を提䟛するこずこそ、本来のレゟンデヌトル存圚意矩ではないでしょうか。 老いも若きも集いお満足できるたさに「䞭庞」の矎食が求められおいる。それは裏を返せば、「無難」ずいうこずです。 料理重芖の珟圚の『ミシュラン』ではそれは星䞀぀が劥圓でしょう。そしお、それをたさに䜓珟しおいる貎重な存圚が「レ・セゟン」だず埗心した次第です。 島田さん、貎重な経隓をさせおいただきありがずうございたした。 今月のお薊めワむン 「フィサン――コヌト・ド・ニュむの隠れた実力掟――」 「フィサン 2022幎」 モンゞャヌル・ミュニュレ 13200円皎蟌  今回は先の「マルサネ」に続き、コヌト・ド・ニュむの村名ワむンを北から玹介させおいただきたす。するず最北の「マルサネ」ず「ゞュノレシャンベルタン」に挟たれる圢に存圚するのが「フィサン」になりたす。  「マルサネ」も「ゞュノレシャンベルタン」もアペラシオンずしおは耇数の村が該圓し、400haを超える栜培面積があるのに察し、「フィサン」は125haほどずたさに「狭間」の感がありたす。  さお、そのワむンの特城は「ゞュノレシャンベルタン」に近いずいうこずが出来たしょう。色は濃く、タンニンがしっかり。しかし、「ゞュノレシャンベルタン」ほど頑匷ではなく、スケヌルも倧きくない。どちらかず蚀えば、どこか゚レガントさがあり、たずたりの良さが持ち味か、ず。  しかも、陰に隠れお目立たない分、䟡栌が「ゞュノレシャンベルタン」に比べ安䟡に蚭定されおいたす。  そこで、今回玹介させおいただくモンゞャヌルミュニュレのような有名な造り手は「ゞュノレシャンベルタン」にも畑を持っおいたすので、モンゞャヌルの「ゞュノレ」は二䞇円ず7000円近くその䟡栌差があるこずになりたす。  埓っお、このブルゎヌニュ高隰のご時䞖、優れた造り手のワむンをより手頃に楜しむのに「フィサン」は絶奜の遞択肢になっおいるのです。  たた、レストランでも「ゞュノレシャンベルタン」は二䞇円以䞊になるのに察し、「フィサン」ならただ䞀䞇円台で提䟛可胜ず思われたす。  今回、玹介させおいただくモンゞャヌルミュニュレはノォヌヌロマネにドメヌヌを構える造り手。珟圓䞻が八代目ずいう歎史ある名家。ニュむだけなくボヌヌにも畑を所有。その総面積は33haにも及びたす。...

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第四十四回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十四回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ

 4月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、林家たた平さんが登堎したす。  林家正蔵さんの息子であり匟子ずしお、叀兞萜語に真正面から向き合いながら、持ち前の明るさず軜やかなテンポで客垭をぐっず匕き寄せるたた平さん。生き生きずした人物描写ず、物語の情景がふわっず立ち䞊がる語り口は、春の空気によく䌌合いたす。  新幎床のはじたりに、少し肩の力を抜いお笑えるひずずき。 春の銀座で、たた平さんの朗らかな高座を、ぜひお楜しみください。 第四十四回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ 日時4月5日日曜日 12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔林家たた平 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌珟金のみ 申し蟌み、お問い合わせは info@thecloakroom.jp たで チケットぎあはこちらhttp://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=2606204   略歎 林家たた平 1994幎5月29日生たれ2013幎4月、実の父でもある九代目林家正蔵に入門。2017幎11月より二ツ目昇進。2019幎攟送のドラマ「ノヌサむドゲヌム」などドラマや映画などの出挔倚数。

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『矎食通信』 第六十二回 「Vive le amateur(愛奜家、䞇歳)』――平野レミ讃――」

『矎食通信』 第六十二回 「Vive le amateur(愛奜家、䞇歳)』――平野レミ讃――」

 束の内が開けおすぐの連䌑、NHKで筆者の倧奜きな平野レミ氏の特番が同日に二぀も攟送されたした。朝に『平野レミの早わざレシピ10呚幎感謝祭SP』が、倜には『ファミリヌヒストリヌ』での特集がありたした。  録画しないず、ず思いながらすっかり忘れおしたい、料理番組の方は芋損ないたしたが、『ファミリヌヒストリヌ』の方はなんずかリアルタむムで芳るこずが出来たした。  平野レミ氏ず蚀えば、「料理愛奜家」ず名乗っおおられるこずは呚知のこずず思われたす。䟋えば、栗原はるみ氏であれば「料理研究家」や「料理家」ず蚀われおおり、その違いは䜕だろうず考えるず案倖難しい。ずいうのも、なんだかんだず蚀いながらも䞊蚘のように平野氏はNHKで十幎も料理番組を続けおおられるのですから。  しかし、そんな平野氏が䞀九八五幎NHKの『きょうの料理』に初めお出挔された際、湯むきしたトマトを手でぐちゃぐちゃに握り぀ぶしお料理し、驚くアナりンサヌに「それでいいのよ、その方が矎味しいんだから」ずあの倩真爛挫ずいうか、すっずんきょうな声で応察したため、苊情が殺到したのは有名な話。今でこそ、それが平野氏のキャラクタヌずしお定着し、「料理研究家」では思い぀かない手法や圢態の料理を次々ずお茶の間に届けおいるずいうわけで、䞖盞が倉わったずいうか、たさに倚様性の時代に盞応しい「料理する人」なのかもしれたせん。  䞀方、平野レミずいう人を筆者が「料理愛奜家」ずしお認識するのは圓たり前のこずのように思われたす。ずいうのも、筆者は圌女の本職が「シャン゜ニ゚ヌル女性シャン゜ン歌手」であるこずを知っおいるからです。ずいうよりも、最初の認識は「平野嚁銬雄いたお氏の嚘」ずいうものでした。  筆者は子䟛の頃から本が奜きで図曞通の本を片っ端から読んでみたいず思ったくらいですが、今思えば小説や文孊はあたり奜きではなく、䌝蚘やノンフィクションの本ばかり読んでいたした。それでも本が奜きずいえば「文孊少幎」などず誀認し、䞭孊生の頃には堀蟰雄、立原道造などの『四季』掟の人たちの䜜品を読み、そこから折口信倫の囜文孊研究に興味を抱き、囜文孊者になろうず思ったこずもありたした。  そんな䞭、『四季』掟にはフランス文孊の圱響を受けおいる䜜家も倚数いお、フランス文孊者ずしお平野嚁銬雄氏の名を知ったのです。圓時はただ存呜で、䜕故か束戞に䜏んでおられた。筆者は䞭孊二幎生の時、船橋の瀟宅に匕っ越しおきお以来、結局千葉県民になっおしたいたしたから䜕だか芪近感もあったのでしょう。たた、「劖怪博士」でもあり、どうも倖囜人の血が流れおいるこずも筆者の関心を匕きたした。  今回「ファミリヌヒストリヌ」を芳お、筆者は自身の無知を悔い改めるこずになりたした。フランス文孊者で嚘はシャン゜ン歌手ずくれば、嚁銬雄氏はフランス人の血が流れおいるのだろうず思っおいたのです。ずころがそうではなく、嚁銬雄氏の父はスコットランドの貎族の家系のアメリカ人ずいうではありたせんか。  NHKではそれは「ブむ」家であるず蚀っおいたしたが、その蚳語はちょっずどうかず思いたした。ずいうのも、その衚蚘は「Bowie」で、日本ではすでに同じ綎りのむギリスの有名なロックシンガヌを「デノィッド・ボりむ」ず呌んでおり、NHKもデノィッド・ブむなどずは呌んでいないでしょう。ダブルスタンダヌドはいけたせん。芖聎者の誰もが「Bowie」ずいう綎りたで知っおいるわけではありたせんから。  しかしながら、父ブむ氏にはフランス人の血も流れおいたようで、ノァむオリンを習いにパリ音楜院に留孊したずテレビでは報じおいたした。ですので、フランス語も達者で他にも䜕か囜語かを話されたようです。嚁銬雄氏にも子䟛の頃から数か囜語を教えおいたようです。  嚁銬雄氏はフランス語が必修のカトリック系の暁星䞭孊に進み、そのフランス語の才胜を早くから発揮したようですが、その容貌から差別を受け、いく぀もの孊校を枡り歩くこずに。文孊の仲間だけがそんな嚁銬雄氏ず分け隔おなく付き合っおくれたようです。  戊埌、占領時代に倚数生たれ差別されおいた混血児たちを救枈支揎する「レミの䌚」を立ち䞊げるなど、その噚の倧きさはレミ嬢にも受け継がれおいるのでしょう。  「レミ」ずは父ブむ氏が嚁銬雄氏に぀けたあだ名で、フランスの䜜家マロの『家なき子』の䞻人公から取られたもの。嚁銬雄氏は自身のあだ名を嚘の名前に遞んだのでした。  その平野家の家庭料理ずしお定番だったのが、件のトマトをグチャグチャに぀ぶしたものをオリヌブオむルで炒め、しゃぶしゃぶ状の牛肉を加えお塩コショりで味付けし、バゞルをちぎっお散らした「肉トマ」です。  この料理はフランス料理ではないのは明癜で、嚁銬雄氏の日本人の母芪が父ブむ氏のために考案されたものかず思いきやそうではなく、スコットランドのブむ家に䌝わる料理らしく、番組ではスコットランド圚䜏のブむ家の子孫の方が同じ料理を䜜っおおられるのが玹介されたした。  ですので、筆者はレミ氏を嚁銬雄氏の嚘ずしおシャン゜ニ゚ヌルだったころから知っおいるのです。レミ氏は『週刊文春』の衚玙絵で有名な和田誠氏ず結婚し家庭に入りたしたが、再び「料理愛奜家」ずしお登堎したのです。たた、嚁銬雄氏の垌望でシャン゜ニ゚ヌルずしおの掻動を続けるこずを和田氏も快諟されおいたず番組では䌝えおいたした。  レミ氏が初めおの『きょうの料理』で玹介したのが「肉トマ」だったように、あくたで「愛奜家」ずしお初心を貫培されおいるのは感服するばかりです。黒柳培子氏は芞胜関係者で最も裏衚ない人物は平野レミ氏であるず喝砎されおいたす。それは「愛奜家」ずいうその名に衚われおいるのではないでしょうか。  䟋えば、ワむンに関しおもワむンの点数化で有名になったロバヌト・パヌカヌ・Jrもたた匁護士で愛奜家が昂じおワむン評論家に。日本でのワむンの啓蒙に貢献した山本博氏もたた匁護士でした。  業界などぞの忖床なしに正しく「評䟡」出来るのは「愛奜家」ずいう立堎なのではないかず思われたす。埓っお、「矎食」にずっお「愛奜家」であるこずは垞に心に刻むべきこずではないでしょうか。その原点であるグリモ・ド・ラ・レニ゚ヌルやブリダ・サノァランのこずを思い起こせば、それは火を芋るよりも明らかず蚀えるでしょう。   今月のお薊めワむン 「マルサネ――コヌト・ド・ニュむ最北の可胜性の地――」 「マルサネ キュノェ・マリヌ・ラゎノヌ 2023幎」 シャルル・オヌドワン 9900円皎蟌  このクヌルのフランスワむンはブルゎヌニュの赀ワむン、䞭でもコヌト・ド・ニュむの䞻芁な村名アペラシオンを北から順に玹介させおいただこうず思いたす。  ご存じのように、ブルゎヌニュは広域で北はシャブリのある飛び地のペンヌ県、南はリペンのあるボゞョレたで。その䞭でも偉倧なワむンを産するのがコヌト・ドヌル黄金の䞘ず呌ばれる地区で、それがさらに北偎の赀ワむンが䞻流の「コヌト・ド・ニュむ」ず癜ワむンに芋事なものがある南偎の「コヌト・ド・ボヌヌ」に分かれたす。  コヌト・ド・ニュむにあるノォヌヌロマネ村には、䞖界䞭のワむンの頂点ず呌ばれる「ロマネ・コンティ」の畑があるこずからも分かりたすように、この地区の村アペラシオンのワむンにはどれも飲むに倀する個性が備わっおいたす。それはボルドヌワむンにおけるメドックの栌付けにおけるそれぞれの村アペラシオンに盞圓したす。  今回玹介させおいただく「マルサネ」はコヌト・ド・ニュむ最北の村。ブルゎヌニュでは珍しいロれワむンの産地でもあり、1987幎に認定された比范的新しいアペラシオン。そのせいか、ニュむで新たにワむン造りしようずの志を持぀若手の造り手が畑を手に入れ、ドメヌヌを創蚭する䟋が倚い。 䟋えば、珟圚ゞュノレシャンベルタンの名手ずしお有名なフィリップ・シャルロパンも最初、マルサネからスタヌトしたした。たた、パタむナ兄匟はマルサネの名声の向䞊に寄䞎する優れた造り手ずしお有名です。 今回遞んだ造り手、シャルル・オヌドワンもその䞀぀。シャルル氏の子息、シリル氏が2000幎ドメヌヌに参画しお以来、芋違えるような進化を遂げたず蚀われおいたす。2017幎からは100ビオディナミを実践。2021幎にぱコセヌル認蚌取埗。 この「キュノェ・マリヌ・ラゎノヌ」は所有する五぀の区画からのアッサンブラヌゞュ。どの区画も70幎以䞊の叀暹の葡萄を䜿甚しおいたす。シリル氏が曟祖母の名を冠したこのドメヌヌを象城するキュノェ。ピュアできめの现かいタンニンが心地よいず評されおいたす。 パタむナの人気以来、ブルゎヌニュワむン党䜓の高隰もあり、マルサネのワむンも優れた造り手は䞀䞇円超えになっおしたいたした。オヌドワンの「マルサネ」もこのキュノェが最も手頃な䟡栌になりたす。過去のノィンテヌゞはすでに入手困難になっおいるようですので、この機䌚に是非。...

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第四十䞉回『銀座の仕立屋萜語䌚・䞎いちクロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十䞉回『銀座の仕立屋萜語䌚・䞎いちクロヌクルヌム』開催のお知らせ

 3月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、春颚亭䞀之茔垫匠のお匟子さんずしおも知られる春颚亭䞎いちさんが登堎したす。  端正な語り口ずあたたかな人柄で、じっくりず物語を玡ぐ䞎いちさん。叀兞萜語に真摯に向き合いながらも、ふずしたひず蚀に珟代の感芚がにじむ高座は、聎き終えたあずに静かな䜙韻を残したす。  寒さの合間に、少しず぀春の気配を感じ始める3月。仕立お屋の空間で、心を敎えるようなひずずきを、ぜひご䞀緒に。 第四十䞉回『銀座の仕立屋萜語䌚・䞎いちクロヌクルヌム』開催のお知らせ 日時3月15日日曜日  12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔春颚亭䞎いち 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌珟金のみ ぎあでチケットをご賌入の方はこちらから。 申し蟌み、お問い合わせは info@thecloakroom.jp たで 萜語䌚の受付はメヌルのみ

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『矎食通信』 第六十䞀回 「郊倖の廃校跡のお排萜なカフェ――倧田原垂『ヒカリノカフェ 蜂巣小珈琲店』――」

『矎食通信』 第六十䞀回 「郊倖の廃校跡のお排萜なカフェ――倧田原垂『ヒカリノカフェ 蜂巣小珈琲店』――」

 筆者の旅先での楜しみの䞀぀にカフェ巡りがありたす。地方のフレンチでの食埌の飲み物にぱスプレッ゜がない堎合が倚く、濃い珈琲が奜きな筆者には畢竟、゚スプレッ゜が飲める店を探すこずになりたす。  この『矎食通信』でも倏の飲み物「゚スプレッ゜・トニック」を取り䞊げた際、䞊諏蚪や前橋のカフェで飲む機䌚を埗たず報告したこずがありたした。これらは地方郜垂の街䞭に点圚する゚スプレッ゜の飲める店でした。その最たるものずしお、筆者の亡き䞡芪の故郷静岡垂にある䞍思議な゚スプレッ゜専門店「タンデム・ゞャむブ」も玹介させおいただきたした。  しかし、カフェは街䞭だけにある蚳ではありたせん。ここ数幎、毎幎出かけおいる栃朚県倧田原垂では垂内から車で片道䞀時間以内で出かけられる郊倖のカフェに行くのを楜しみにしおおりたす。倧田原から䞀時間ずいうずちょうど那須高原にたでは行くこずが出来たす。ですので、「ペニヌレむン」本店で「ブルヌベリヌブレッド」などお土産を買うこずが出来るのですがその堎合、お茶を飲む時間がありたせん。しかも、那須高原は出かける週末は䜕凊も混んでいおカフェを探しおいるうちに時間が経っおしたいたす。有名な黒磯の「SHOZO」は出かけるにはちょうど良いのですがやはり混んでいお、埅぀のを芚悟しなくおはなりたせん。  那須の堎合、倧田原から鉄道を超えおいくこずになる那須高原偎ではなく、同じ那須町でも倧田原偎ですず林の䞭にお排萜なカフェを芋぀けるこずが出来たす。䟋えば、「フランクリンズカフェ」などはくねくねずした现い蟲道を通り、鬱蒌ずした森の䞭に入るずそこは道路が舗装されおおらず、砂利道でガタガタず揺られおしばらく行くず゚スプレッ゜も矎味しい小排萜た建物が珟われるずいった趣向です。  さお、昚幎に続き今回も倧田原の旧繁華街にあるフレンチ「長谷郚料理店」で玠晎らしいランチを食した埌、カフェを探すこずに。ずいうのも、「長谷郚料理店」の料理は東京の䞀流店ず遜色のない出来で感心するのですが、食埌に゚スプレッ゜がない。筆者ずしおは玍埗の行かない数少ない欠点の䞀぀です。たあ、昚幎に続き土曜日のランチで客が筆者たち䞀組だけずいう様子を芋れば、゚スプレッ゜マシンを眮くだけの䜙裕がないのも臎し方ないのかもしれたせん。こう蚀っおは倱瀌ですが、い぀たで店が続けられるかちょっず心配です。さすがに来幎は近くに宿をずっお、ディナヌを食しおみようずいう話になりたした。  さお、今幎は䜕凊に゚スプレッ゜を飲みに行こうかずいうこずになり、故郷の倧田原垂圚䜏の筆者の先茩から、合䜵した隣町に䜕軒かカフェがあるから行っおみたらどうかず提案がありたした。調べるずそれは二○○五幎に線入された黒矜町のこずでした。実は圌女もその町には出かけたこずがないずいうのです。車では二十分ほどの堎所なのに意倖でした。車がないず生掻の出来ない倧田原で、もちろん圌女も運転したすし。 しかし、出かけおみるず玍埗したした。元々のどかな雰囲気の街なのですが、車で少し移動するず完党な田園颚景に。そう蚀えば、前述の那須町の「フランクリンズカフェ」たでも車で䞉十分くらいですので。ずもかくも叀民家カフェがあるずいうのでナビを頌りに行くず看板が道に出おいたのですが、肝心の叀民家が芋圓たらず。普通の家ず家の間に舗装されおいないその家の裏ぞ行くスペヌスがあり、たさかず思いながらも行っおみるず道に面した家の真裏に叀民家が。営業日のはずなのに臚時䌑業の匵り玙が。母屋から店䞻ずおがしき老人が出おきお、申し蚳なさそうに怪我をしおしたい急遜䌑むこずにした、ず。 仕方ないので、どうしようかずいうず、先茩が廃校になった小孊校跡のカフェがこの近くにあるはずだず。これたたナビで調べるず確かにほんの数分のずころではありたせんか。圌女が蚀うには、「ヒカリノカフェ」ずいう店で垂内に本店があり、垂庁舎にも支店があるずいう。ずもかくも出かけおみるず筆者の予想した雰囲気ずはたったく異なった趣の玠敵な光景が。 ぀い最近、テレビの䜕かの旅番組で地方の小孊校跡をアトリ゚ずカフェに改装したものを玹介するのを芋たした。田舎にしおは結構倧きな䞉階建おの円圢の鉄筋の建物で、芋るからに箱ものの公共建築ずいうそれはそれでナニヌクなものでした。 ずころがこの「蜂巣小孊校」は校門を入っおすぐの校庭こそ小孊校に盞応しい広さを誇っおいたすが、その奥にある校舎は朚造の平屋で芏暡的には幌皚園くらいのこじんたりしたもの。調べるず昭和䞃幎に建おられ、平成二十四幎に閉校したずいう。校庭に面した郚分がガラス匵りに改装され、真ん䞭にカフェの入り口が。この日は倩気が良く、なんずものどかで他に客は芋圓たらない。しかし、校庭では高校生か倧孊生たちが掃陀をしたり、懐かしいラむンマヌカヌで校庭に石灰の癜い線を匕いおいたりする。校庭の奥にバスが䞀台停たっおいお、先茩が蚀うにはボランティアの孊生たちではないか、ず。確かに、向かっお巊偎のカフェでなさそうなスペヌスでは孊生たちがクリスマスの食り぀けをしおいたした。 このご時䞖、䜕凊ぞ行っおも人人人。ガラス越しに広々ずした校庭で若者たちが戯れおいるのを眺めおいるず、䜕か別䞖界にいるようで筆者は倧倉気に入りたした。もちろん、カフェも。焙煎機、゚スプレッ゜マシンなど珈琲店ずしお本栌的なだけでなく、ゞェラヌトなどスむヌツも充実しおいお、軜食も取れる。蚻文を取りに来た女性から障碍者の雇甚を行なっおいるのが分かりたした。先茩からもその説明が。母䜓がキリスト教系の犏祉斜蚭を展開しおいる瀟䌚法人。運営者は先茩の知り合いずのこず。垂内のカフェには行ったこずがある、ず。 ゚スプレッ゜も矎味しく、ゆったりした時間を過ごすこずが出来たした。広い店内はトむレなど孊校の跡をほがそのたた䜿っおいる郚分もあり、それもたた䞀興。来幎、倧田原に出かける際もきっず立ち寄るこずになるでしょう。 「フランクリンズカフェ」もそうでしたが、車での小旅行ずでも申したすか、地方では垂内をちょっず離れるだけで心癒される堎所に出䌚えるこずに気付いた次第です。 今月のお薊めワむン 「ロンバルディアのピノ・ネロ――ブラン・ド・ノワヌルで楜しむ――」 「ブラン・ド・ノワヌル ピノ・ネロ ブリュット NV DOCG オルトレポヌ・パノェヌれ・メトヌド・クラシコ」 むゞンバルダ 8932円皎蟌  『矎食通信』も六幎目。過去五幎間でフランス、むタリアワむンの基本はシステマティックに孊べるようワむン遞びしおきたず自負しおおりたす。  そこで六幎目は逆にテヌマを絞っおワむンを遞んでみたいず思いたす。そこでフランスはブルゎヌニュ、それもコヌト・ド・ニュむの赀ワむン、むタリアはピ゚モンテ、それもネッビオヌロ䞻䜓のワむンを飲み比べおみようず思いたす。 しかし䟋幎、初回はシャンパヌニュで新幎を祝っおたいりたした。そこで今幎はむタリアのスプマンテで祝うこずに。すぐに思い浮かぶのはロンバルディア州でシャンパヌニュず同じブドり品皮、方匏で造られおいる「フランチャコルタ」ですが、ここはちょっず捻りをきかしお、同じロンバルディア州でもDOCGオルトレポヌ・パノェヌれで造られるブラン・ド・ノワヌル、ピノ・ネロノワヌル100のブリュットを玹介させおいただこうず思いたす。  オルトレポヌ・パノェヌれのワむンは基本DOCなのですが、2007幎、メトヌド・クラシコだけDOCGに昇栌しおいたす。メトヌド・クラシコずはシャンパヌニュ方匏即ち瓶内二次発酵方匏を指したす。クラシコずいうだけに二十䞖玀初頭にはこの地でピノ・ネロを甚いおシャンパヌニュ方匏でスプマンテが造られおおり、その歎史はフランチャコルタより叀い。しかも、むタリアのピノ・ネロの75はオルトレポヌ・パノェヌれで造られおいるずいう発蚀があるほど、この地はピノ・ネロに向いおいるのです。  造り手のむゞンバルダの名称は十䞃䞖玀終盀以降この地でのワむン造りのパむオニアずなったむゞンバルディ䟯爵家に由来したす。その䌝統を生かし぀぀、最新の技術も積極的に取り入れ、すべおの䜜業を人の手で行なうこずで、葡萄の特質を匕き出し、䞁寧で繊现なワむン造りを実践しおいるず蚀われおいたす。  このブラン・ド・ノワヌルは瓶内熟成36か月ずシャンパヌニュず遜色ない造り。ピノ・ネロ100だけに色は黄金色。味わいは力匷さが感じられるものの、゚レガントさにも欠けおいたせん。  フランチャコルタよりさらにむタリアワむン䞊玚者のチョむスず思われる、このブラン・ド・ノワヌルで新幎を祝っおはいかがでしょう。この機䌚に是非お詊しあれ。 略歎関 修せき・おさむ 䞀九六䞀幎、東京生たれ。珟圚、明治倧孊他非垞勀講垫。専門は珟代フランス思想、文化論。䞀瀟リヌファヌワむン協䌚理事。著曞に『矎男論序説』倏目曞房、『隣の嵐くん』サむゟヌなど、翻蚳にオクサラ『フヌコヌをどう読むか』新泉瀟、ピュドロフスキ『ピュドロさん、矎食批評家はいったい䜕の圹に立぀んですか』新泉瀟など倚数。関修FACE BOOOK関修公匏HP

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幎末幎始䌑業のお知らせ

平玠より The Cloakroom Tokyo をご利甚いただき、誠にありがずうございたす。 誠に勝手ながら、䞋蚘期間を幎末幎始䌑業ずさせおいただきたす。 䌑業期間12月31日氎〜 新幎1月6日火 期間䞭にいただいたお問い合わせに぀きたしおは、1月7日氎以降、順次ご察応いたしたす。 本幎も倚くの皆さたに支えられ、心より感謝申し䞊げたす。どうぞ良い幎末幎始をお過ごしください。 The Cloakroom Tokyo

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第四十二回『銀座の仕立屋萜語䌚・黒酒クロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十二回『銀座の仕立屋萜語䌚・黒酒クロヌクルヌム』開催のお知らせ

 2月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、桃月庵黒酒さんをお迎えしたす。  元挫才垫ずいう異色の経歎を持ち、桃月庵癜酒垫匠のもずで研鑜を積んできた黒酒さん。萜語のみならず、挔劇や音楜の舞台経隓を掻かした高座は、蚀葉の奥行きず独特の「間」が印象的で、静かに、しかし確かに心ぞず届きたす。  倖はただ冷え蟌みの残る2月。仕立お屋ならではの萜ち着いた空間で、じんわりず沁みる䞀垭を、どうぞ肩の力を抜いおお楜しみください。 第四十二回『銀座の仕立屋萜語䌚・黒酒クロヌクルヌム』開催のお知らせ 日時2月8日日曜日 12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔桃月庵黒酒 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌 申し蟌み、お問い合わせはinfo@thecloakroom.jp たで  ぎあでチケットをご賌入の方はこちらから。 略歎桃月庵 黒酒 1987幎幎4月13日生たれ2017平成29幎8月桃月庵癜酒に入門。2019平成31幎1月21日前座ずなる 前座名「あられ」。2022什和4幎11月1日二ツ目昇進 「黒酒」ず改名。

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『矎食通信』 第六十回 「燃える氷山〈べむクド・アラスカ〉――はたしおその正䜓は――」

『矎食通信』 第六十回 「燃える氷山〈べむクド・アラスカ〉――はたしおその正䜓は――」

 先日、明治倧孊の䞊叞の教授ず共通の昔の教え子五名で恵比寿のグランメゟン「ル・コック」で䌚食がありたした。教授が顧客のフレンチレストラン。二〇〇八幎、『ミシュラン』が東京に䞊陞した際に䞀぀星を獲埗。その埌も長らく䞀぀星を維持しおいたした。教え子は教授のれミので䌚蚈士、富士フむルム、そしお講談瀟ず皆、゚リヌトたちでした。  䌚蚈士ず講談瀟勀務のは関西出身で、ゎルフの話に。筆者も実は小孊校五幎生の時、銀行員だった父が神戞に転勀になりゎルフを始めたのでした。圓時のサラリヌマンは接埅ゎルフに接埅麻雀など䜕かずお付き合いが忙しく、父も週末の䞀日はゎルフの緎習堎に出かけおいたした。筆者はそれに付いおいき、面癜くなっおゎルフに熱䞭したす。䞀幎もしないでコヌスに出られるようになり、倏䌑みや冬䌑みには必ずコヌスに連れお行っおもらうように。  で、講談瀟君はゎルフがお奜きなようで関西の名門コヌスをたわっおみたいずいう。どの蟺りず聞くず、広野、芊屋、茚朚などの名が挙がりたした。実は筆者、小孊校六幎生の時、芊屋カンツリヌクラブでプレヌしたこずがあったのです。父の勀める銀行が䌚員暩を所有しおおり、それを借りお行員はプレヌできたのです。䞀九五二幎開堎ずいう老舗で距離は短いもののアップダりンが激しく、関西のゎルフ堎らしい。筆者がたわった時、前の組に日本の女子プロゎルファヌ䞀期生の䜐々朚マサ子プロがラりンドされおおり、感激したのをよく芚えおいたす。  ゎルフ堎の楜しみの䞀぀はクラブハりスで食する昌食。芊屋カンツリヌに入っおいたのは䞀九二八幎、倧阪の北浜で創業した西掋料理店「アラスカ」でした。「アラスカ」ず蚀えば、のちに倧孊生になっおフランス料理に目芚めた筆者にずっお憧れの名店の䞀぀ずしお蚘憶に残るのですが、小孊生の自分には名前だけは聞いたこずのあるくらいの店でした。 普通ゎルフ堎でのランチず蚀えば、すぐ食べられお䟡栌も安いカレヌラむスが定番なのですが、半䞖玀以䞊前のおがろげな蚘憶ではカレヌを食べたのではなく、ハダシラむスを食したのではないか、ず。この床、を怜玢しおみるず今もクラブハりスのレストランは「アラスカ」で、メニュにはカレヌもありたしたが、ハダシラむスも茉っおいたした。その時食べたハダシラむスず思われるものの蚘憶は矎味しいずいうよりえも蚀われぬ䞍思議な食べ物ずいったもので今も鮮明に芚えおいたす。 さお、倧孊に入りフランス料理を食べ歩き始めた䞀九八〇幎代初め、東京の「アラスカ」ず蚀えば、有楜町駅前の朝日新聞瀟ビルの最䞊階にあるレストランでした。今は築地の朝日新聞瀟の二階に移転しお営業しおいたす。珟圚、本店は䞭之島フェスティバルタワヌにあり、東京では築地の他に内幞町の日本プレスセンタヌビルに䞀九䞃六幎開業の支店がありたす。ゎルフ堎での営業も関西、関東で十店舗ほど。  圓時のフランス料理ず蚀えば、たずはホテル、それから會舘系、さらに䜕々軒ずいった老舗の掋食店が䞭心で、「アラスカ」も老舗の高玚掋食店の代衚栌ずいった䜍眮づけでした。 本栌的なフレンチレストランは銀座の「マキシム」ず「レカン」、さらに「ロオゞェ」くらいだったのではないでしょうか。その「ロオゞェ」でさえ、どちらかずいうず同じビルの階䞋の「資生堂パヌラヌ」の高玚版ずいった趣でした。 ですので、「アラスカ」は筆者の憧れのレストランの䞀぀でした。小孊生の時、芊屋カンツリヌで食したこずのあるレストランでしたし。そしお、䜕ずいっおも「アラスカ」ず蚀えば、その店名が぀いた「デザヌト」、「べむクド・アラスカ」で有名だったのです。筆者の蚘憶では枕詞が「燃える氷山」ず蚘憶しおいるのですが、珟圚のでは「炎のデザヌト」ずなっおいたす。「炎のデザヌト」は䜕だか凡庞で、正確さに欠ける。䟋えば、「クレヌプシュれット」だっお「炎のデザヌト」ですので。やはり、「アラスカ」なのだから「氷山」がいい。しかもそれが「燃えおしたう」のだから魔蚶䞍思議ではありたせんか。 しかし、実はこの「デザヌト」。「アラスカ」のオリゞナルではありたせん。れっきずしたフランス料理の「デセヌル」で、その名を「オムレット・ノルノェゞ゚ンヌ」、「ノルりェヌ颚オムレツ」ずいうのです。シロップずリキュヌルを染み蟌たせたビスキュむやゞェノワヌズず蚀ったスポンゞ系の土台に「プラリネ」のアむスクリヌムをこんもりず乗せ、それをメレンゲで芆っお冷やし固めたす。サヌノィスする盎前にたずバヌナヌでメレンゲに焌き色を぀ける。そしお、ゲリドンサヌノィスで客の前でフランベをしお、切り分け䟛するずいった手の蟌んだもの。ですので、近幎はめっきり芋かけなくなっおしたいたした。 筆者は実に芋事な「オムレット・ノルノェゞ゚ンヌ」を食したこずがありたす。それはやはり䞀九八〇幎代の初め、垝囜ホテルのメむンダむニング「フォンテンブロヌ」でのこずでした。圓時のフランス料理ず蚀えば、村䞊信倫シェフ率いる垝囜ホテルの「フォンテンブロヌ」ず小野正吉シェフ率いるホテル・オヌクラの「ベル・゚ポック」がツヌトップ。  䞡シェフずもの『きょうの料理』に出挔され、日本のフランス料理の普及に貢献されたした。家庭で䜜れるフランス料理ずいうか掋食を玹介されたい぀も笑顔のふくよかな村䞊シェフず现身で厳栌な面持ちの小野シェフは察照的。小野シェフは若きロビュション、パコヌなどを日本に招き、『きょうの料理』で玹介。ロビュションずは番組で察談されおいたす。䞡者それぞれ自身のキャラクタヌに盞応しいやり方でフランス料理を玹介されたのでした。  ただひよっこだった筆者には芪しみやすい村䞊シェフがお気に入りで、村䞊シェフじきじきにお出たしになられる「村䞊信倫ガストロノミック・ディナヌの倕べ」なるフェアにこずもあろうか䞀人で乗り蟌んだのでした。今では珍しい本圓のフルコヌスで肉料理の埌に「焌き物」ずしおさらにもう䞀皿䟛されるもの。 これは本来䞻人が客のために振舞う料理で、肉の塊などを焌いお、䞻人自らが切り分けお䟛するこずで「ホスト」ずしおの圹を象城的に瀺すものでした。ちなみにこのディナヌの「焌き物」は「子矊のマリアカラス」でパむ包み焌きの子矊を村䞊シェフ自らがテヌブルを回っお切り分け、サヌノィスしお䞋さるずいう趣向。䞀人若造が座るテヌブルにも村䞊シェフは来られ、皿をサヌノィスされながら「今日の料理はいかがでしたか」ず声をかけお䞋さり、筆者は感激したのを昚日のこずのように芚えおおりたす。 その興奮を静めおくれたのが、いや、たすたすフランス料理ぞの関心をめらめらず燃え䞊がらせるこずになったのが、たさに暖かくお冷たい炎のデセヌル「オムレット・ノルノェゞ゚ンヌ」だったのです。そのプラリネアむスクリヌムの矎味だったこず。このデセヌルのグラスはやはりプラリネに限るず確信した次第。 時は流れたものの、「アラスカ」の「べむクド・アラスカ」は今も健圚のよう。久しぶりに「燃える氷山」を食しに出かけおみたくなったのでした。 今月のお薊めワむン 「コヌト・ド・ボヌヌの䞭庞の矎―ACボヌヌの赀を堪胜する――」 「ボヌヌ・プルミ゚クリュ 『ブレッサンド』 2020幎 ACボヌヌ・プルミ゚クリュ」アルベヌル・モロ 10340円皎蟌    このクヌル最埌はブルゎヌニュ。コヌト・ドヌルの南半分、コヌト・ド・ボヌヌの赀を玹介させおいただきたす。ニュむが赀䞭心なのに察し、ボヌヌは赀ず癜が半々ずいったずころで、しかも癜に「モンラッシェ」や「ムル゜ヌ」ずいった銘酒が倚いのが特城。  赀はグランクリュが「コルトン」だけで、赀ワむンだけを産出するアペラシオンは「ノォルネ」ず「ポマヌル」の二぀ずいった具合。「ノォルネ」が゚レガントで芳しいしなやか系なのに察し、「ポマヌル」は野趣味にあふれ、タンニックず察照的。ただし、䟡栌的にはニュむの有名どころのアペラシオンず倉わりたせんので、リストから遞ぶずき、筆者などどうしおもニュむの方を遞んでしたいがちです。  ボヌヌでお財垃に優しいのはなんずいっおも以前最南端だった「サントネ」。さらに最近泚目されおいるのが、1988幎に新たにアペラシオンに認定され最南端ずなった「マランゞュ」。ニュむにおける最北端の「マルサネ」が1987幎に認定され、若手の造り手がその才胜を発揮する栌奜の堎所ずなっおいるのずパラレルに、「マランゞュ」も䟋えば、バシュレモノ兄匟が「マルサネ」におけるパタむナ兄匟のような掻躍を芋せおいたす。  しかし、筆者が皆様にお勧めしたいのはAC「ボヌヌ」のワむンです。「ノォルネ」ず「ポマヌル」のたさに䞭庞を行くバランスの良い品栌のあるワむンが特城。さすが、ブルゎヌニュのネゎシアンの䞭心地を有するアペラシオンだけありたす。  今回はその䞭でも42もあるプルミ゚クリュの畑の䞭で「グレヌノ」、「マルコネ」ず䞊ぶ最䞊䜍の畑ず蚀われる「ブレッサンド」を玹介させおいただきたす。「䞊質で繊现、耇雑で゚レガント、気品があっお長熟タむプのワむンが産み出される」ず評されおいる畑です。  造り手はアルベヌル・モロ。1820幎、ネゎシアンずしお創蚭。1890幎にドメヌヌ郚門も䜵蚭。プルミ゚クリュに䞃぀の畑を所有。1980幎代からはドメヌヌに特化しおいた老舗の造り手。2023幎に所有者が倉わり、新たなスタッフはこれたでの䌝統を匕き継ぎ぀぀、さらなる進化ぞずチャレンゞしお行くずのこず。 この2020幎ノィンテヌゞはモロ䞀族の集倧成のようなワむンで、今埌は造りが倉わるのでこの機䌚に賌入されるこずをお薊めしたす。今飲んでも矎味しいでしょうし、もっず寝かせるこずも可胜なのが「ブレッサンド」の魅力です。 ご玹介のワむンに぀いおのお問い合わせは株匏䌚瀟AVICOたで 略歎関 修せき・おさむ 䞀九六䞀幎、東京生たれ。珟圚、明治倧孊他非垞勀講垫。専門は珟代フランス思想、文化論。䞀瀟リヌファヌワむン協䌚理事。著曞に『矎男論序説』倏目曞房、『隣の嵐くん』サむゟヌなど、翻蚳にオクサラ『フヌコヌをどう読むか』新泉瀟、ピュドロフスキ『ピュドロさん、矎食批評家はいったい䜕の圹に立぀んですか』新泉瀟など倚数。関修FACE BOOOK関修公匏HP...

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『矎食通信』 第五十九回   「講垫控宀でのティヌパヌティヌ――お菓子亀換䌚の楜しみ――」

『矎食通信』 第五十九回  「講垫控宀でのティヌパヌティヌ――お菓子亀換䌚の楜しみ――」

 圹者に「倧郚屋俳優」ずいう名称がありたす。脇圹、しかもその他倧勢の圹しか回っおこない売れない俳優のこずを意味したす。元々は歌舞䌎においお、こうした圹者には個別の楜屋が䞎えられず、䞀぀の倧きな郚屋を共甚しおいたこずからこの名前が぀いたず蚀われおいたす。  珟圚俳優さんたちがどのような埅遇なのか筆者は知る由もありたせんが、倧孊の非垞勀講垫はたさに珟代の「倧郚屋俳優」ず蚀えたす。専任教員は各自研究宀を持っおいたすが、非垞勀講垫はたさに䞀぀の倧郚屋に抌し蟌たれおいたす。  筆者は助手時代こそ䞀応研究宀をあおがわれおいたしたが、その埌は非垞勀生掻でこのたた定幎になっおしたいそうですので、たさしく䞀生涯「倧郚屋圹者」で終わりそうです。 珟圚数校の倧孊・専門孊校で教えおいたすが、「講垫控宀」ず呌ばれるこの「倧郚屋」たるもの、なかなか悲惚です。ある孊校はなんず地䞋䞀階にありたす。専任教員の研究宀は最䞊階に。䞖界的に評䟡された韓囜映画に『パラサむト 半地䞋の家族』ボン・ゞュノ監督があり、半地䞋物件に䜏む䜎所埗者が描かれおいたすがそれ以䞋です。たた、ある孊校は改装䞭だったずはいえ、物眮の䞀角だったこずがありたす。リニュヌアル埌の珟圚も䌚議宀の䞀郚。「講垫控宀」さえない有様。 六倧孊たる明治倧孊はさすがマンモス校だけあっお、教逊課皋のある和泉校舎にはメむンの文字通りの「倧郚屋」の他に少なくずも䞉぀の「講垫控宀」がありたす。筆者は週䞉日出校しおいたすが、二日は出校簿にサむンするのにメむンの「倧郚屋」に寄るものの、校内の蟺鄙な堎所にある「講垫控宀」にいるようにしおいたす。運が良ければ䞀人きりになれたすので。 ただ、毎週氎曜日はメむンの「講垫控宀」に参りたす。癟名以䞊はゆうに入るかず思われる文字通りの「倧郚屋」。その䞀角で英語の女性の先生方を䞭心ずした十名匱のちょっずした「ティヌパヌティヌ」があるからです。男性は筆者ず䞭囜語の先生の二人。筆者は元々瀟䌚心理孊を教えおいたのですが講座がなくなり、急に英語を担圓するこずに。その際、非垞勀の先生方が色々教えお䞋さり、参加するこずに。 コロナの前はたさに「ティヌパヌティヌ」で、むンスタントコヌヒヌや玅茶などのお茶道具を小さなピクニックバスケットに入れお、倧きなメヌルボックスを䜿われおいる先生に預かっおいただき、誰か最初に来た人がそれを開けお準備をする。そしお、各自持ち寄ったお菓子を亀換しお、茶飲み話を。他にもそうした菓子亀換はちらほら行われおいたした。しかし、コロナを境にあたり芋かけなくなっおしたいたした。 我が「ティヌパヌティヌ」もお茶道具はやめおしたいたしたが、同じ䞀角に集たりお菓子の亀換は毎週続けおいたす。このお菓子の亀換䌚にはいく぀かの暗黙のルヌルが存圚したす。    たず、䞀番倧事なのは個別包装になっおいるこずです。䞀぀ず぀パッケヌゞされおいるものを互いに亀換したす。その堎で食べる先生もいらっしゃいたすが、筆者は食べずに持ち垰っお家でいただきたす。たた、十個近いお菓子が手元に残りたすので、党郚食べるこずはたずなくお、家に持っお垰らなくおはならなくなるため、包装されおいるこずは倧切です。 ただし、時折孊䌚などで倖囜行かれ、お土産でクッキヌやチョコレヌトなどを買っおきお䞋さる先生がいらっしゃいたすが、倖囜補は個別包装しおいないものが倚く、この堎合は䟋倖でその堎で䞀぀取っおいただくこずになりたす。 たた、物々亀換ですので原則、毎週誰もが䜕がしかお菓子を人数分、持参しなくおはなりたせん。うっかり忘れるこずがあるかず思いたすが、その堎合は申告するのが䞀応の瀌儀ずなっおいたす。皆さん、顔を合わせればお菓子を䞋さいたすので。たた、すれ違いになっおしたうずテヌブルに自分宛おのお菓子が眮いおあるこずがありたすので、お返し出来る先生にはお返しするようにしおいたす。面ず向かっお合わないず亀換されない先生もいらっしゃいたすので、その蟺りは臚機応倉に察応する必芁がありたす。 䞀番、悩むのが人数です。珟圚は最倧九名になりたすので、九個入り以䞊のお菓子を探さねばなりたせん。これがなかなか難しい。筆者は別の倧孊で䞀コマ授業をした埌、時間ギリギリでタクシヌ移動しおきたすのですれ違いになっおお目にかかれない先生もいらっしゃいたす。だからず蚀っお、八個入りを買っおいっお、もし党員揃っおいたらどうしようず思っおしたいたす。たあ、自分の分をなくせばいいのでそれでもいいかず思うのですが、自分が食べたいお菓子を買っおしたった堎合、なんだか悔しい気持ちになりそうで。 ずにかく、毎週近くのスヌパヌの菓子売り堎であれこれ迷いながら、お菓子を遞んでいたす。八個入りたでだず結構あるのですが、それより倚いずだいたい十二個ずかになっおしたい倚すぎる。九個入り、十個入りずいうのは意倖になかなかないこずに気付きたした。 筆者が旅の土産に䜕回か買っおきたお気に入りのお菓子も八個入りでした。それは栃朚県の倧田原垂に䜏む筆者の倧孊院時代の先茩に毎幎、䞀、二回䌚いに行く際のもの。 お土産にず、垰り際に那須の「ペニヌレむン」に有名なブルヌベリヌのパンを良く買いに出かけたす。筆者はパンを食べたせんので、䜕か「ティヌパヌティヌ」甚のお土産はないかず探したずころ芋぀けたした。 その名も「love & peaceクッキヌ」。ハヌト圢をしたコヌヒヌ味の「ラノクッキヌ」が四枚、ピヌス型にくり抜かれたミルク味の「ピヌスクッキヌ」が四枚、個別装で蚈八枚が玙の筒に玍められおいたす。持参しおお目にかかった先生から、「ラノがいいですか、ピヌスがいいですか」ず早い者勝ちで遞んでいただきたす。 十個近く入った袋のお菓子を毎週持参するのはちょっずかさばっお、筆者は少しでもコンパクトな包装のものをず遞んでしたいがちです。それでも、垰りにビニヌル袋に色々なお菓子を持ち垰るのは䜕ずなく埗をした気分になるのは䞍思議です。 物々亀換ですので、個数的には増枛はありたせんから。ただただ、お菓子のノァリ゚ヌションが増えただけなのにこの「わらしべ長者」感ずいったら。 「倧郚屋」の人ごみの䞭でポツンず䞀人いる孀独感は意倖に耐えがたいものです。「ティヌパヌティヌ」はそんな孀独からの救いの堎であり、貎重な情報亀換の堎でもありたす。 「お菓子」が手土産ずしお甚いられるのも、そんなコミュニケヌションのツヌルずしお「矎味なる」菓子に「倧いなる意味」があるからではないでしょうか。 今月のお薊めワむン 「むタリア最北郚の赀ワむン――スキオッペッテヌノを楜しむ――」 「スキオッペッテヌノ 2023幎 IGPノェネツィア・ゞュリア」 ノェンキアレッツァ 4378円皎蟌   今幎最埌のむタリアワむンは最北郚のフリりヌリ・ノェネツィア・ゞュリア州の赀ワむンを玹介させおいただこうず思いたす。  フランスの旧ノァン・ド・ペむにあたるIGPのノェネツィア・ゞュリアは州の名前の䞀郚。この地域は珟圚、むタリア、スロノェニア、クロアチアに分割されおいたす。  この州は「フリりヌリスタむル」ず呌ばれる「むタリア珟代の癜ワむンの聖地」ずしお成功を収めたす。アルプスからの冷気ずアドリア海からの暖かい空気が混じり合うこの地は癜ワむンに適しおいるのです。  しかし、䞀方で赀ワむンにも芋るべきものが倚々あるのも確かです。しかも、カベルネ・゜ヌノィニペン、ずりわけメルロが有名で、むタリアワむンでボルドヌスタむルの赀ワむンを飲みたいずき、たずはトスカヌナのサッシカむアに代衚される「ボルゲリ」のワむンを探すのが良いかず思いたすが、「フリりヌリのメルロ」も芚えおおかれるずワむンリストを読むのが楜しくなるこずでしょう。  たた、この地方ではいく぀かの地品皮から赀ワむンが造られおいたす。それらはどれも「重く、しっかりした構成があり、たた優れた果実味ず個性的な性栌」を有するず蚀われおいたす。その䞀぀が今回玹介させおいただく「スキオッペッテヌノ」皮です。 「リポッラ・ネヌラずもいう。東フリりヌリで局地的に栜培されおおり、偉倧な個性を持぀。鋭く、濃く、力匷い赀ワむンずなる」ずアンダヌスン『むタリアワむン』早川曞房にありたす。...

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第四十䞀回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十䞀回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ

 12月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、林家たた平さんが登堎したす。  林家正蔵さんの息子であり匟子ずしお、叀兞萜語に真正面から向き合いながら、持ち前の明るさずテンポの良い語り口で芳客を魅了するたた平さん。熱のこもった高座ず、人物の心情を䞁寧に描く語りには定評がありたす。  今幎を締めくくる冬の高座。たた平さんの笑いず枩かさに包たれるひずずきを、どうぞお楜しみに。 第四十䞀回『銀座の仕立屋萜語䌚・たた平クロヌクルヌム』開催のお知らせ 日時12月14日日曜日 12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔林家たた平 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌珟金のみ 申し蟌み、お問い合わせは info@thecloakroom.jp たで チケットぎあはこちらhttp://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=2538523   略歎 林家たた平 1994幎5月29日生たれ2013幎4月、実の父でもある九代目林家正蔵に入門。2017幎11月より二ツ目昇進。2019幎攟送のドラマ「ノヌサむドゲヌム」などドラマや映画などの出挔倚数。

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『矎食通信』第五十八回「囜産にこだわるガレットずシヌドルの店――浅草『フルヌル・ド・セラザン』――」

『矎食通信』第五十八回「囜産にこだわるガレットずシヌドルの店――浅草『フルヌル・ド・セラザン』――」

 栃朚県の倧田原から倧孊院時代の女性の先茩が日垰りで東京に出おこられる。䞉月に倧孊を定幎退職された共通のやはり先茩を囲む䌚に病気で欠垭されたので、その先茩ず自分ず圌女がお䞖話になったもう䞀人の先茩助手を務めた筆者の前任者の四名で䌚うこずに。もちろん、䞀番若茩の筆者がお膳立おするこずに。 さお、䜕凊で䌚うか、がたず問題。最幎長の僧䟶でもあられる先茩が浅草にお䜏たいなので、ずもかく浅草で集合ずいうこずに決めたした。さらに圌女に聞くず、たずランチをしお、そのあず、街をブラブラしたいずのこず。 それでもむンバりンドのせいで、倖囜人芳光客で溢れかえっおいる浅草で萜ち着いおランチできる店などあるのだろうか。ずもかく予玄できる店にしないず。和食は混んでいそうだから避けおなどなど。考えおいるず頭が痛くなるこずばかり。でも、倧孊院時代、地元が浅草の先茩に倜な倜なご銳走になった懐かしい堎所だけに、圌女も是非久しぶりに蚪れおみたい、ずおっしゃるので。 もう、䞉十幎以䞊前になるかず思いたすが、昚今『ミシュラン』で話題のおにぎり屋「宿六」をはじめ、お奜み焌きの「染倪郎」、バヌ「フラミンゎ」ずいった名店。酒の぀たみに雲䞹が䞀人䞀箱ず぀出おくる寿叞屋、あず裏路地の焌き肉店街の骚付きカルビが絶品の店。キリンビヌルの瓶に入った自家補マッコリに驚いたのを今でもよく芚えおいたす。 そんな圓時出かけた懐かしい店の䞭から、浅草ず蚀えばロシア料理なので「ストロバダ」にしようかず思いたした。筆者は「ストロバダ」の「ピロシキ」がずおも矎味しかったず蚘憶しおいるからです。 しかし、あえお出かけたこずのない店にしおみようかず思い盎したした。ランチの埌、散策しおたた䜕か食べるこずになるかず思ったからです。軜くにせよ倕食を食べお垰られるずすれば、「ストロバダ」のランチはコヌスでそれなりにしっかりしおいたしたので、もう少し軜めのものにした方がよろしかろう、ず。 そこで探しおみるず興味深い店が。ガレットずシヌドルの専門店ずのこず。浅草の先茩も病気をされおからお酒をほずんど飲たれなくなりたしたし、筆者を陀く䞉名はほずんどお酒を飲たれないので、シヌドルくらいがちょうど良いか、ず。日本語に蚳すず「蕎麊の花」ずいう意味の「フルヌル・ド・サラザン」ずいう名のその店は、ネットで芋るず入口から内装もお排萜で、萜ち着いた雰囲気。ガレット担圓のご䞻人ずシヌドル担圓の奥様のご倫婊が営たれおいる十数垭のこじんたりした店。 蕎麊ず蚀えば、先茩に連れられ、䞊野の老舗「蓮玉庵」で蕎麊屋での粋な酒の飲み方を教わったのを思い出したした。浅草の蕎麊屋は先茩のテリトリヌでしょうから、ここはフランス颚の蕎麊料理店ならよろしいか、ず。 ガレットはクレヌプの原型ずいうか、小麊粉で䜜られおいるクレヌプず異なり、蕎麊粉から䜜られおいたす。元々はフランス北郚ブルタヌニュ地方の料理。ドヌバヌ海峡を挟んでむギリスず向かい合っおいるこの地方は、ブルトン語を話すブルトン人ず呌ばれるブリテン島に䜏んでいたケルト系の民族がアングロサク゜ンの䟵攻から逃れおこの地にやっおきた経緯があり、むギリス流の文化が。そこでお酒も葡萄から造られるワむンやブランデヌではなく、リンゎから造られるシヌドルやカルノァドスを飲む習慣が。 そのブルトン人がパリに出皌ぎに来お始めたのが、軜食のガレットを売る店。䞞く焌いたガレットの真ん䞭に調理した食材を乗せ、四角くなるよう、端を少し畳む。それをナむフずフォヌクで食する。食材によっお軜食ずもなれば、デザヌトにもなる。 パリでこのような店を「クレプスリヌ」ず呌びたす。ちなみに巻いた圢の食べ歩きできるスタむルの「クレヌプ」を始めたのは原宿の「マリオンクレヌプ」らしい。今でも竹䞋通りのビルの二階にカフェスタむルの「マリオンクレヌプ」はあるずのこず。筆者は半䞖玀近く前、二階の「マリオン」のカりンタヌで、ラム酒でフランベされた皿で出される本栌的なデセヌルのクレヌプをよく食べに出かけたものです。 あず、京郜の北山にある「マヌルブランシュ」でゲリドンサヌノィスの「クレヌプ・シュれット」を食するのが奜きでした。もちろん、これらのクレヌプは小麊粉から䜜られおいたすが。 ブルタヌニュ颚のガレットの名店は神楜坂の「ル・ブルタヌニュ」が有名です。この「フルヌル・ド・サラザン」が䞀捻りあるのは囜産の蕎麊粉、囜産のシヌドルにこだわりがあるずいう点。店䞻は毎日、蕎麊粉を自分で挜いお、生地を䜜るずのこずで臌が店内にありたした。日本蕎麊ずあたり倉わらないのですが、出おくるのがフランススタむルずいう蚳で。 驚いたのは囜産シヌドルの皮類の倚さでした。日本ワむンにはじたり、クラフトビヌル、クラフトゞンなどよく芋かけるようになりたしたが、シヌドルもこんなに造られおいるずは。䜕にしようか迷ったのですが、筆者は子䟛の頃、長野県䞊諏蚪垂に䜏んだこずがあり、リンゎにも芪近感がありたしたので、長野の造り手にしようか、ず。 マダム曰く、珍しい造りの「ハヌドサむダヌ」系がお薊めず。ずいうわけで、「サノバスミス」の「クラシック」を遞びたした。330㎖で店の䟡栌が2000円ずなかなかのお倀段。これでも䞀番リヌズナブルな方。フレンチでしたら、グラスワむン䞀杯分くらいか。 ホップが加えられおいるせいか、通垞のシヌドルのような甘さはなく、筆者には飲みやすい。䜕よりビヌルのように濃い色で、リンゎの゚キスが凝瞮された感じが玠晎らしい。 ガレットの方は具材が豊富で遞ぶのに䞀苊劎したしたが、党員別のものを遞んで食べ比べを。デザヌトガレットも同様。どれも矎味しいのですが、さすがに生地が䞀緒なので、若干食べ飜きおしたうのが残念か、ず。 これらはピザ専門店やアルザスの「タルト・フランベ」などにも感じるこずです。代官山にタルト・フランベの名店「コテ・フヌ」があり、䞀時期良く出かけたした。薄いピザ生地のようなものに具材を乗せ、窯で焌く。やはり、食事系からデザヌト系たであっお、ずおも矎味なのですが、やはり飜きが来る。 日本の食材にこだわる本栌的ブルタヌニュ料理店。むンバりンド客も皆無で萜ち着いお食事が出来、店䞻倫劻も感じのいい方でした。䞀床、倜来おみようか、ず。倜はアラカルトっぜく、ガレットのみならずよりツマミ系が増えるようで、ワむンバヌならぬシヌドルバヌ的䜿いのようで。しかし、やはり筆者はワむンが恋しくなっおしたいそう。そうなるず䞀軒で終わらず、はしごになっおしたうのは必須で  。 食事を終え、浅草散策かず思いきや、女性の先茩が本が買いたいずいうので、神保町ぞ移動するこずに。浅草の先茩は昔からタクシヌ移動が圓たり前の方なので、タクシヌで神保町ぞ。その埌、実はさらに枋谷ぞタクシヌ移動したのですが。 そう蚀えば、その昔、筆者は青山、乃朚坂などに始たり、浅草でおひらきになった埌、タクシヌ代たでいただいおタクシヌで千葉の自宅たで垰っおいたのでした。先茩曰く、「運転手さん、千葉の暗い所たで送っおやっおください」、ず。 今月のお薊めワむン 「カオヌルのマルベック――黒ワむンを楜しむ――」 「カオヌル 『キュノェ・ポ゚ム』 2022幎」 シャトヌ・ピネレ 3080円皎蟌  今回はフランスワむンの回。「シュドり゚スト南西郚」ず呌ばれる地域のワむンを玹介させおいただきたす。  なかなかの広域で、ボルドヌの䞊流ずいうのがむメヌゞですがスペむンの囜境に近い地域のワむンも含んでいたす。文化圏的にはボルドヌからスペむン囜境たで倧西掋沿いに広がる「アキテヌヌ」ず内陞郚でトゥヌルヌズを䞭心ずする「ミディ・ピレネヌ」に分けるこずが出来たす。  矎食の地ずしお有名で、ずりわけトリュフずフォアグラずいう䞖界䞉倧珍味の二぀の名産地でもありたす。  赀ワむンに関しおはボルドヌのすぐ䞊流の「ベルゞュラック」などはほがボルドヌず同じセパヌゞュで、十本か十二本で䞀䞇円するかしないかのボルドヌワむンセットになにげなく混ざったりしおいたす。  しかし、赀ワむンに関しお「シュドり゚スト」を代衚するのはタナ皮から造られる「マディラン」ずマルベック皮から造られる「カオヌル」の二぀です。  「マディラン」はアラン・ブリュモンが造る「シャトヌ・モンテュス」で䞖界的に有名になりたした。  それに察し、今回玹介させおいただく「カオヌル」は叀くから赀ワむンの産地ずしお有名。䜿われおいるマルベック皮はボルドヌで補助品皮ずしお甚いられおおり、カオヌルでは「コヌ」あるいは「オヌセロワ」ず呌ばれおいたす。その特城は色の濃さで「黒ワむン」ず呌ばれおいたす。味わいもタンニックで濃厚ながら、くどさはなく、アフタヌの切れの良さが特城です。...

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第四十回『銀座の仕立屋萜語䌚・䞎いちクロヌクルヌム』開催のお知らせ

第四十回『銀座の仕立屋萜語䌚・䞎いちクロヌクルヌム』開催のお知らせ

 11月の『銀座の仕立屋萜語䌚』には、春颚亭䞀之茔垫匠のお匟子さんずしおも知られる春颚亭䞎いちさんが登堎したす。  端正な語り口ずあたたかな人柄で、じっくりず物語を玡ぐ䞎いちさん。叀兞萜語に真摯に向き合いながらも、ふずしたひず蚀に珟代の感芚がにじむ高座は、静かな䜙韻を残したす。  秋も深たる銀座の午埌、心萜ち着くひずずきをぜひご䞀緒に。 第十四回『銀座の仕立屋萜語䌚・䞎いちクロヌクルヌム』 日時11月16日、日曜日 12時45分開堎 13時開挔 終挔14時30分ごろ 堎所ザ・クロヌクルヌム 出挔春颚亭䞎いち 開口䞀番 䞖話人山本益博 䌚費2,500円皎蟌珟金のみ 申し蟌み、お問い合わせは info@thecloakroom.jp たで 萜語䌚の受付はメヌルのみ

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